其手そのて)” の例文
ちひさく、はなあかく、肩幅かたはゞひろく、せいたかく、手足てあし圖※づぬけておほきい、其手そのてつかまへられやうものなら呼吸こきふまりさうな。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
眞箇ほんとだ、可厭いやになつちまう、さうだとも、まツたくさ!』『ぼくつたとほりにおよ、卑怯ひけうだね!』つひあいちやんはふたゝ其手そのてばしてモ一くうつかみました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
海はとゞろきわたりて、若き牧神フォーンごとく吹く風は、其手そのておさゆるころもぎて、路上に若き女をはずかしめんとす。あたゝかく、うつら/\と暮れて行く Basqueバスク の里の夕まぐれ。
取次とりつはゝことばたず儀右衞門ぎゑもん冷笑あざわらつてかんともせずさりとは口賢くちがしこくさま/″\のことがいへたものかな父親てゝおや薫陶しこまれては其筈そのはずことながらもう其手そのてりはせぬぞよ餘計よけいくち風引かぜひかさんよりはや歸宅きたくくさるゝがさゝうなものまことおもひてくものは
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
其手そのてはんぞ。
あたま其手そのてせることはとて出來できさうもないので、あいちやんはあたまげてとゞかせやうとして、今度こんど自分じぶんくびへびのやうに容易よういとほくのはうまがまはるのを大變たいへんよろこびました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
低くかざす其手そのてを暖めやうと