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余念
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よねん
ふりがな文庫
“
余念
(
よねん
)” の例文
旧字:
餘念
時としては目下の
富貴
(
ふうき
)
に安んじて
安楽
(
あんらく
)
豪奢
(
ごうしゃ
)
余念
(
よねん
)
なき
折柄
(
おりから
)
、また時としては旧時の
惨状
(
さんじょう
)
を
懐
(
おも
)
うて
慙愧
(
ざんき
)
の念を
催
(
もよ
)
おし、一喜一憂一哀一楽
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
この問題の本人たるお登和嬢は最前より台所にありて何かコトコト
御馳走
(
ごちそう
)
の
支度
(
したく
)
に
余念
(
よねん
)
なかりしが
漸
(
ようや
)
く手の
隙
(
す
)
きけん座敷に
出
(
い
)
で
来
(
きた
)
りて来客に
挨拶
(
あいさつ
)
しぬ。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
母は、
晩
(
ばん
)
めしのときに使ったばかりのちゃぶ
台
(
だい
)
をすえて、
内職
(
ないしょく
)
のハンケチのへりかがりに
余念
(
よねん
)
もなかった。
美しき元旦
(新字新仮名)
/
吉田甲子太郎
(著)
ただ余が先生について得た最後の報知は、先生がとうとう学校をやめてしまって、市外の
高台
(
たかだい
)
に
居
(
きょ
)
を
卜
(
ぼく
)
しつつ、果樹の
栽培
(
さいばい
)
に
余念
(
よねん
)
がないらしいという事であった。
博士問題とマードック先生と余
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
千代
(
ちい
)
ちやん
鳥渡
(
ちよつと
)
見玉
(
みたま
)
へ
右
(
みぎ
)
から二
番目
(
ばんめ
)
のを。ハア彼の紅
梅
(
ばい
)
がいゝ
事
(
こと
)
ねへと
余念
(
よねん
)
なく
眺
(
なが
)
め
入
(
い
)
りし
後
(
うしろ
)
より。
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
和尚
(
おしょう
)
は朱筆に持ちかえて、その掌に花の字を書きつけ、あとは
余念
(
よねん
)
もなく再び写経に
没頭
(
ぼっとう
)
した。
閑山
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
某幼稚園
(
ぼうようちえん
)
では、こんど
陸軍病院
(
りくぐんびょういん
)
へ
傷痍軍人
(
しょういぐんじん
)
たちをおみまいにいくことになりましたので、このあいだから
幼
(
おさな
)
い
生徒
(
せいと
)
らは、
歌
(
うた
)
のけいこや、バイオリンの
練習
(
れんしゅう
)
に
余念
(
よねん
)
がなかったのです。
少女と老兵士
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
八
人
(
にん
)
の
少女
(
おとめ
)
たちはややしばらく
水
(
みず
)
の中で、のびのびとさも
気持
(
きも
)
ちよさそうに、おさかなのように
泳
(
およ
)
ぐ
形
(
かたち
)
をしたり、
小鳥
(
ことり
)
のように
舞
(
ま
)
う
形
(
かたち
)
をしたりして、
余念
(
よねん
)
なく
遊
(
あそ
)
び
戯
(
たわむ
)
れていましたが
白い鳥
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
丈夫
(
じょうぶ
)
づくりの
薄禿
(
うすっぱげ
)
の男ではあるが、その
余念
(
よねん
)
のない顔付はおだやかな波を
額
(
ひたい
)
に
湛
(
たた
)
えて、今は
充分
(
じゅうぶん
)
世故
(
せこ
)
に
長
(
た
)
けた身のもはや何事にも
軽々
(
かろがろ
)
しくは動かされぬというようなありさまを見せている。
太郎坊
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
二人
(
ふたり
)
は、また
写生
(
しゃせい
)
にとりかかって、しばらくは、それに
余念
(
よねん
)
がなかったのです。
写生に出かけた少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうちの一章に女が
花園
(
はなぞの
)
のなかに立って、小さな赤い花を
余念
(
よねん
)
なく
見詰
(
みつ
)
めていると、その赤い花がだんだん薄くなってしまいに真白になってしまうと云うところを書いて見たいと思うんだがね
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“余念”の意味
《名詞》
余念(よねん)
他に考えていること。
(出典:Wiktionary)
余
常用漢字
小5
部首:⼈
7画
念
常用漢字
小4
部首:⼼
8画
“余”で始まる語句
余
余所
余程
余裕
余燼
余韻
余計
余波
余所行
余所目