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仁義
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じんぎ
ふりがな文庫
“
仁義
(
じんぎ
)” の例文
たとえば
仁義
(
じんぎ
)
のために死するとか、国家の責任を
双肩
(
そうけん
)
に
担
(
にな
)
って立つとか、
邦家
(
ほうか
)
のためには一身を
顧
(
かえり
)
みず、
知遇
(
ちぐう
)
のためには
命
(
いのち
)
を
堕
(
おと
)
すとか
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
博徒等集まり、投げつけられたる生涯の
機因
(
チヤンス
)
の上で、虚數の情熱を賭け合つてゐる。みな兇暴のつら
魂
(
だましひ
)
。
仁義
(
じんぎ
)
を構へ、虎のやうな空洞に居る。
宿命
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
さめ
仁義
(
じんぎ
)
をもつて
民
(
たみ
)
百姓
(
ひやくしやう
)
をしたがへ道に
落
(
おち
)
たるをひろはず戸さゝぬ御代とせんとなりまことに
舜
(
しゆん
)
といへども
聖人
(
せいじん
)
の御代には
庭上
(
ていじやう
)
に
皷
(
つゞみ
)
を出し
置
(
おき
)
舜帝
(
しゆんてい
)
みつから
其罪
(
そのつみ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
豊臣太閤に至って
前代未聞
(
ぜんだいみもん
)
の盛事。それもはや
浪花
(
なにわ
)
の夢と消えて、世は徳川に至りて流れも長く治まる。剛強必ず死して
仁義
(
じんぎ
)
王たりという本文を
目
(
ま
)
のあたりに見るようじゃ
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ひょんな
破目
(
はめ
)
で、敵味方になったといってあんまり
辛
(
つら
)
く当るのも、泥棒仲間の、
仁義
(
じんぎ
)
道徳にかけるというもんだ——あれだって、茶碗ざけの一杯も、たまにはやりたいだろう。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
▼ もっと見る
その小乗の教は一切の事皆式に依りて行へとなり。孔子の道も
孝悌
(
こうてい
)
仁義
(
じんぎ
)
より初めて諸礼法は仏家の小乗なり。その
一以貫之
(
いつもってこれをつらぬく
)
は此教を一にして
執中
(
しっちゅう
)
に至り初て仏家大乗の
一場
(
いちじょう
)
に至る。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「何處かの小僧ですよ。——錢形の親分さんは御在宅で御座いませうか——つて、大玄關で
仁義
(
じんぎ
)
を切つてますよ、バクチ打と間違へたんだね。水でも
打
(
ぶ
)
つかけて、追ひ返しませうか」
銭形平次捕物控:165 桐の極印
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
天願氏は泥竜館に七八年も居るので、主のような気がするから一応
仁義
(
じんぎ
)
をつくして置かねばならぬのだろう。向う側で、盃の男が天願氏に頭を下げた。おばさんが酒をつぎながら言った。
風宴
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
「……たとい電車の中の
掏摸
(
すり
)
といえども、乗客から
蟇口
(
がまぐち
)
を
掏
(
す
)
りとったときは、その代償として相手のポケットへチョコレート等をねじこんでおくべきだ。そういう
仁義
(
じんぎ
)
に欠ける者は、猫畜生に劣る」
奇賊は支払う:烏啼天駆シリーズ・1
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その
晩
(
ばん
)
の
夢
(
ゆめ
)
の
奇麗
(
きれい
)
なことは、黄や
緑
(
みどり
)
の火が空で
燃
(
も
)
えたり、
野原
(
のはら
)
が
一面
(
いちめん
)
黄金
(
きん
)
の草に
変
(
かわ
)
ったり、たくさんの小さな風車が
蜂
(
はち
)
のようにかすかにうなって空中を
飛
(
と
)
んであるいたり、
仁義
(
じんぎ
)
をそなえた
鷲
(
わし
)
の
大臣
(
だいじん
)
が
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
考
(
かんが
)
へ給ふ處におよそ奉行たる者は
正路
(
しやうろ
)
にあらざれば
片時
(
へんじ
)
も
立難
(
たちがた
)
し
其正直
(
そのしやうぢき
)
にて
仁義
(
じんぎ
)
のもの
當世
(
たうせい
)
に少し然るに大岡越前守伊勢山田
奉行
(
ぶぎやう
)
として先年の
境論
(
さかひろん
)
ありし時いづれの奉行も
我武威
(
わがぶゐ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
かんじける
誠
(
まことに
)
正直
(
しやうぢき
)
理非
(
りひ
)
全
(
まつた
)
ふして
糸筋
(
いとすぢ
)
の別れたるが如くなりしとかや其後
正徳
(
しやうとく
)
六年四月
晦日
(
みそか
)
將軍家繼公
(
しやうぐんいへつぐこう
)
御多界
(
ごたかい
)
まし/\
則
(
すなはち
)
有章院殿と號し奉る御
繼子
(
けいし
)
無
(
なく
)
是によつて御三家より
御養子
(
ごやうし
)
なり
東照宮
(
とうせうぐう
)
に御
血脉
(
けつみやく
)
近
(
ちか
)
きによつて御三家の内にても
尾州公
(
びしうこう
)
紀州公
(
きしうこう
)
御兩家
御帶座
(
ごたいざ
)
にて則ち紀州公
上座
(
じやうざ
)
に
直
(
なほ
)
り給ふ此君
仁義
(
じんぎ
)
兼徳
(
けんとく
)
にまし/\
吉宗公
(
よしむねこう
)
と申
將軍
(
しやうぐん
)
となり給ふ
其後
(
そのご
)
諸侯
(
しよこう
)
の心を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“仁義”の意味
《名詞》
儒教において最も重要とされる徳目の仁及び義。いつくしむ心と正しい道にかなう行い。
人としておこなう正しい道。義理。
(出典:Wiktionary)
仁
常用漢字
小6
部首:⼈
4画
義
常用漢字
小5
部首:⽺
13画
“仁義”で始まる語句
仁義礼智