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二筋
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ふたすぢ
ふりがな文庫
“
二筋
(
ふたすぢ
)” の例文
二筋
(
ふたすぢ
)
三筋
(
みすぢ
)
、
後毛
(
をくれげ
)
のふりかゝる
顔
(
かほ
)
を
上
(
あ
)
げて、
青年
(
わかもの
)
の
顔
(
かほ
)
を
凝
(
じつ
)
と
視
(
なが
)
めて、
睫毛
(
まつげ
)
の
蔭
(
かげ
)
に
花
(
はな
)
の
雫
(
しづく
)
、
衝
(
つ
)
と
光
(
ひか
)
つて、はら/\と
玉
(
たま
)
の
涙
(
なみだ
)
を
落
(
おと
)
す。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
雪
(
ゆき
)
に
覆
(
おほ
)
はれたその
切
(
き
)
り
崩
(
くづ
)
しの
斜面
(
しやめん
)
に、
獸
(
けもの
)
の
足跡
(
あしあと
)
が、
二筋
(
ふたすぢ
)
についてゐるのは、
犬
(
いぬ
)
か
何
(
なに
)
かゞ
驅
(
か
)
け
下
(
お
)
りたのであらう、それとも、
雪崩
(
なだれ
)
になつて
轉
(
ころ
)
げ
下
(
お
)
りて
來
(
き
)
た
塊
(
かたま
)
りの
走
(
はし
)
つた
跡
(
あと
)
でもあらうかと
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
三四郎はついと立つて、
革鞄
(
かばん
)
の
中
(
なか
)
から、キヤラコの
襯衣
(
しやつ
)
と
洋袴下
(
づぼんした
)
を出して、それを
素肌
(
すはだ
)
へ着けて、其上から紺の
兵児帯
(
へこおび
)
を
締
(
し
)
めた。それから
西洋手拭
(
タウエル
)
を
二筋
(
ふたすぢ
)
持つた
儘
(
まゝ
)
蚊帳
(
かや
)
の
中
(
なか
)
へ這入つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
粲然
(
ぱつ
)
としたる紋御召の
袷
(
あはせ
)
に
黒樗文絹
(
くろちよろけん
)
の
全帯
(
まるおび
)
、
華麗
(
はなやか
)
に
紅
(
べに
)
の入りたる友禅の
帯揚
(
おびあげ
)
して、
鬢
(
びん
)
の
後
(
おく
)
れの
被
(
かか
)
る
耳際
(
みみぎは
)
を
掻上
(
かきあ
)
ぐる左の手首には、
早蕨
(
さわらび
)
を
二筋
(
ふたすぢ
)
寄せて
蝶
(
ちよう
)
の宿れる
形
(
かた
)
したる例の腕環の
爽
(
さはやか
)
に
晃
(
きらめ
)
き
遍
(
わた
)
りぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
火
(
ひ
)
は、
尾
(
を
)
の
二筋
(
ふたすぢ
)
に
裂
(
さ
)
けた、
燃
(
も
)
ゆる
大蛇
(
おろち
)
の
兩岐
(
ふたまた
)
の
尾
(
を
)
の
如
(
ごと
)
く、
一筋
(
ひとすぢ
)
は
前
(
さき
)
のまゝ
五番町
(
ごばんちやう
)
へ
向
(
むか
)
ひ、
一筋
(
ひとすぢ
)
は、
別
(
べつ
)
に
麹町
(
かうぢまち
)
の
大通
(
おほどほり
)
を
包
(
つゝ
)
んで、
此
(
こ
)
の
火
(
ひ
)
の
手
(
て
)
が
襲
(
おそ
)
ひ
近
(
ちかづ
)
いたからである。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
さうして其縞が
貫
(
つら
)
ぬきながら波を打つて、互に寄つたり離れたり、
重
(
かさ
)
なつて
太
(
ふと
)
くなつたり、割れて
二筋
(
ふたすぢ
)
になつたりする。不規則だけれども乱れない上から三分一の所を、広い帯で横に仕切つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
二
常用漢字
小1
部首:⼆
2画
筋
常用漢字
小6
部首:⽵
12画
“二筋”で始まる語句
二筋道