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不慮
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ふりょ
ふりがな文庫
“
不慮
(
ふりょ
)” の例文
万が一にも、赤穂の浪人共のために、
不慮
(
ふりょ
)
の
刃
(
やいば
)
でも
酬
(
むく
)
われたなら、
左兵衛佐
(
さひょうえのすけ
)
は、何うなりましょうか。吉良家は、安泰に続きましょうか。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
親方はまた吉治が
不慮
(
ふりょ
)
の
怪我
(
けが
)
で入院したことから、その代りに女房の従弟の正木正太を連れて来たが、この人物は保証するというようなことを
東京要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
不慮
(
ふりょ
)
の死の二十分前に、無意識に犯人の顔を、パッカアという一人の人間に見せたという重要な役目を果したのだが
女肉を料理する男
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
予
再
(
ふたた
)
び家を東京に
移
(
うつ
)
すに及び、先生
直
(
ただ
)
ちに
駕
(
が
)
を
抂
(
まげ
)
られ、いわるるよう、
鄙意
(
ひい
)
、君が何事か
不慮
(
ふりょ
)
の
災
(
さい
)
あらん時には、
一臂
(
いっぴ
)
の力を出し
扶助
(
ふじょ
)
せんと思い
居
(
お
)
りしが
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
芳三のような男にとってはとろくさい仕事であったが、それでも無難に勤めていたのである。夫婦の間にはトシという娘があった。その
不慮
(
ふりょ
)
の死の際、芳三は三十二であった。
夕張の宿
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
▼ もっと見る
姫
(
ひめ
)
をば
假
(
かり
)
の
墓所
(
はかしょ
)
より、
來
(
きた
)
りて
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
されよ、とロミオ
方
(
かた
)
へ
申
(
まう
)
し
遣
(
や
)
りしに、
使僧
(
しそう
)
ヂョンと
申
(
まう
)
す
者
(
もの
)
、
不慮
(
ふりょ
)
の
事
(
こと
)
にて
抑留
(
ひきと
)
められ、
夜前
(
やぜん
)
其
(
その
)
書
(
しょ
)
を
持歸
(
もちかへ
)
ってござりまするゆゑ、
目覺
(
めざ
)
めなば
嘸
(
さぞ
)
當惑
(
たうわく
)
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
大岡様へ申しあげる前に伊兵衛は
不慮
(
ふりょ
)
のやいばにたおれたのに、忠相はいかにしてお艶のその後の消息を
詳知
(
しょうち
)
しているのか? 泰軒に頼まれた大事な人妻お艶である女ひとりの動き
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
その不完全な工事の
為
(
た
)
めに、高い崖の上に
通
(
かよ
)
っている線路が
脱
(
はず
)
れたり、深い
谿谷
(
たに
)
の間に
懸
(
かか
)
っている鉄橋が落ちたりして、
為
(
た
)
めに、多くの人々が、
不慮
(
ふりょ
)
の災難に、
非命
(
ひめい
)
の死を
遂
(
と
)
げた事が
大叫喚
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
しかし弔辞の処女作には多少の興味を持っていたから、「悠々たるかな、
白雲
(
はくうん
)
」などと
唐宋八家文
(
とうそうはっかぶん
)
じみた文章を
草
(
そう
)
した。その次のは
不慮
(
ふりょ
)
の
溺死
(
できし
)
を遂げた
木村大尉
(
きむらたいい
)
のために書いたものだった。
文章
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
『
不慮
(
ふりょ
)
の
椿事
(
ちんじ
)
、
出来
(
しゅったい
)
いたし、勅使をお迎え申し奉る大礼に、何かの御不審もござりましょうが、平にお見のがしの程を』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
近頃この鬼仏洞を見物する連中が
殖
(
ふ
)
え、評判が高くなってきたのはいいとして、先頃以来この
洞内
(
どうない
)
で、
不慮
(
ふりょ
)
の奇怪な
人死
(
ひとじに
)
がちょいちょいあったという妙な噂もあるので
鬼仏洞事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
完全で、正確この上なしの頭脳を持っている筈の鬼村博士はまことにつまらない、
錯覚
(
さっかく
)
のために
不慮
(
ふりょ
)
の最後を
遂
(
と
)
げた。国際殺人団全体にその飛報が伝わると団員一同は色を失った。
国際殺人団の崩壊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
こよい、
相伝
(
そうでん
)
の
主
(
あるじ
)
忠盛どののお身に、
不慮
(
ふりょ
)
あらんやの取りざたをうけたまわり、かくは
候
(
さむろ
)
うて
罷
(
まか
)
りおりまする。いのちをかけて推参の者。出よとて、めったにここは動く者でございません
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「武門の嫁入りだ。どんな変がないとも限らぬ。あっては聟殿に申しわけあるまいが。……父親の心添えだ。総領のそちは、婚儀の席に連なるより、陰にあって、
不慮
(
ふりょ
)
の出来事に備えておれ」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
不慮
(
ふりょ
)
の密航者をどうするかについて、艇では大議論が起った。もう地球から十二万キロも離れては、彼を
落下傘
(
パラシュート
)
で下ろすわけにも行かなかった。そんなことをすれば死んでしまうに決っている。
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
慮
常用漢字
中学
部首:⼼
15画
“不”で始まる語句
不可
不思議
不憫
不図
不味
不審
不埒
不幸
不愍
不相変