“下緒:さげお” の例文
“下緒:さげお”を含む作品の著者(上位)作品数
吉川英治10
中里介山5
三遊亭円朝1
林不忘1
菊池寛1
“下緒:さげお”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸1.6%
芸術・美術 > 彫刻 > 彫刻史 各国の彫刻1.2%
文学 > 日本文学 > 小説 物語0.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
下緒さげおを解いて、片だすきに袖を結び、隅の釣戸棚つりとだなへ目をつけてスルリとその中へ身軽にね上がった。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
忿怒ふんぬのまなじりを裂いた作左衛門は、手早く下緒さげおの端を口にくわえてたすきに綾どりながら、妻のお村を顧みて、
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
麓のほうをのぞみながら、お十夜と一角が、口のうちで強くうなずくと、気早に、下緒さげおを解いて、袖を引っからげた原士の面々も、
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紺の股引ももひきと、脚絆きゃはんで、すっかりと足をかため、さしこの足袋をはき、脇差は背中の方へ廻して、その長い下緒さげお
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
と、自分を叱咤しったするように、即座に、袴をくくり上げ、下緒さげおを解いて、袖を片襷かただすきにからげた。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
梅雪ばいせつの目くばせに、きッとなって立ちあがった民部みんぶはすばやく下緒さげおを取ってたすきとなし、刀のつかにしめりをくれた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
壮士は、刀の下緒さげおたすきにする。竜之助は笠を取って、これも同じく刀の下緒が襷になります。
しばらくそこで、密室のうちの気配に、耳をすましていた久米之丞、刀の下緒さげおを解いて片袖をむすび、
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
藤次は、そこの灯を、ふっと吹き消してしまった。——そして下緒さげおを解いてたもとをからげた。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
注ぎ代える間に下緒さげおを取って、手早く、たすきとした浪人は、てんてこ舞いして亭主が出した酒を、ガブ、ガブ、ガブ……と一息に呑み干した。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『ふだんから、どうも、ただの左官手伝いではないと思っていたのだ。潮田、下緒さげおを貸し給え』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
腕頸てくび下緒さげおを解いて突き放した。作兵衛は、残念そうに、きっと、白い眼をうしろに向けたが、そのまま闇の中へ姿をくらました。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それへ助勢に向おうとして、金吾は一人の敵を膝下しっかにおさえながら、口と片手で脇差の下緒さげおを解いて、この邪魔者をくくりつけて置こうとします。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信幸、家康の許へ行くと、家康喜んで、安房守が片手を折りつる心地するよ、いくさに勝ちたくば信州をやるしるしぞと云って刀の下緒さげおのはしを切って呉れた。
真田幸村 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
土方をはじめ一団がこれはと驚くときは遅く、北の方にめぐらされた寺の垣根を後ろにとって、下緒さげおは早くもたすきに結ばれ、太刀の構えは平青眼ひらせいがん
「両の手くびを、下緒さげおくくり、そのうえにもなお、麻縄をかけておいた天蔵が、どうして縄を抜けたのだ? ……。この縄を見れば、断ち切ったようでもないが」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寝返りを打つと竜之助は、枕許の刀の下緒さげおをずっと引き寄せました。
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
糸屋でこそあれ辻屋は土地の旧家で身代もなかなかしっかりしたもの、普通の糸屋とちがって、よろいおどしの糸、下緒さげおなど専門にして老舗しにせであった。
自来也鞘じらいやざや下緒さげおをしごいて、一角が性急にそこを出たので、孫兵衛もまた、周馬をすてて梯子はしごを下り、周馬もまた、いやおうなくついて、宿の外へ飛び出した。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、うしろ手にじあげ、刀の下緒さげおで腕くびを巻きつけた。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
刀の下緒さげおをといて、北のやぐらめがけてサッとほうりました。
幻術天魔太郎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
起き上がりざま、ピンと下緒さげおにしごきをくれた源十郎、
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そうして、この中でお礼とは何かと見ると、刀の下緒さげおの間にはさんであったとおぼしく、それを抜き出して手に持ったのは、意外にも一本の銀の平打ひらうちかんざしでありました。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
さて相川孝助は宇都宮池上町の角屋へ泊り、其の晩九ツの鐘の鳴るのを待ち掛けました処、もう今にも九ツだろうと思うから、刀の下緒さげおを取りましてたすきといたし、裏と表の目釘めくぎ湿しめ
「えい、このにもまだしらを切るかッ」いわせも果てずじ敷いて、素早く刀の下緒さげおを口にくわえ、両の手頸てくびをギリギリ巻き——それでも銀五郎はまなこを閉じてこらえていたが
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
言い捨てて源十郎、スタスタ奥へはいっていったから、はて! 何事が始まるのだろう? と二人ともおっかなびっくりでしりごみしているところへ、ただちにとってかえした源十郎を見ると、刀をとりに行ったものであろう左手に長い刀を下緒さげおといっしょに引っつかんで、その面相羅刹らせつのごとく、どうも事態じたいがおだやかでない。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)