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一団
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いちだん
ふりがな文庫
“
一団
(
いちだん
)” の例文
旧字:
一團
初秋の空は晴れわたって、午後の
陽
(
ひ
)
ざしはこの
幼
(
おさな
)
い
一団
(
いちだん
)
を、白くかわいた道のまん中に、異様さをみせてうしろから
照
(
て
)
らしていた。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
然
(
さ
)
うすると、
心
(
こゝろ
)
に
刻
(
きざ
)
んで、
想像
(
さうざう
)
に
製
(
つく
)
り
上
(
あ
)
げた……
城
(
しろ
)
の
俘虜
(
とりこ
)
を
模型
(
もけい
)
と
為
(
し
)
た
彫像
(
てうざう
)
が、
一団
(
いちだん
)
の
雪
(
ゆき
)
の
如
(
ごと
)
く、
沼縁
(
ぬまべり
)
にすらりと
立
(
た
)
つ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
金博士が、砲弾に
化
(
ば
)
けて通ったんだろうか。わが
印度
(
インド
)
では、
聖者
(
せいじゃ
)
が、
一団
(
いちだん
)
の
鬼火
(
おにび
)
に化けて空を飛んだという伝説はあるが、人間が砲弾になるなんて……
のろのろ砲弾の驚異:――金博士シリーズ・1――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
歌麿の裸体画には解剖の根柢完全に具備せられたれどその
一抹
(
いちまつ
)
一団
(
いちだん
)
の
中
(
うち
)
に節略せられたる裸形は
書体風
(
カリグラフィック
)
の線によりて
凡
(
すべ
)
て局部の
細写
(
さいしゃ
)
を除きたるがため
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それでまた珍らしくなって、いったん伏せたのをまた開けて見ると、ふと
仮名
(
かな
)
の交らない四角な字が二行ほど並んでいた。それには
風
(
かぜ
)
碧落
(
へきらく
)
を
吹
(
ふ
)
いて
浮雲
(
ふうん
)
尽
(
つ
)
き、
月
(
つき
)
東山
(
とうざん
)
に
上
(
のぼ
)
って
玉
(
ぎょく
)
一団
(
いちだん
)
とあった。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
耀
(
かがや
)
く沼は彼らを
一団
(
いちだん
)
の
焔
(
ほのほ
)
と
縮
(
ちぢ
)
む。
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
それでも、それがアクチニオ四十五世の
一団
(
いちだん
)
であることを認めた。博士は急に元気づき、その方へ足を早めていった。博士は、間もなく高い壁に行方を
阻
(
はば
)
まれた。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
裳
(
もすそ
)
を
開
(
ひら
)
いて、
悶
(
もだ
)
へ
苦
(
くる
)
しむが
如
(
ごと
)
くに
見
(
み
)
えつゝ、
本尊
(
ほんぞん
)
たる
女
(
をんな
)
の
像
(
ざう
)
は、
此
(
こ
)
の
時
(
とき
)
早
(
はや
)
く
黒煙
(
くろけむり
)
に
包
(
つゝ
)
まれて、
大
(
おほき
)
な
朱鷺
(
とき
)
の
形
(
かたち
)
した
一団
(
いちだん
)
の
燃
(
も
)
え
立
(
た
)
つ
火
(
ひ
)
が、
一羽
(
いちは
)
倒
(
さかさま
)
に
映
(
うつ
)
つて、
水底
(
みなぞこ
)
に
斉
(
ひと
)
しく
宿
(
やど
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
耀く
沼
(
ぬま
)
は彼らを
一団
(
いちだん
)
の焔と縮む。
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“一団”の意味
《名詞》
一つの集団やグループ。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
団
常用漢字
小5
部首:⼞
6画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥