“春日”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かすが64.4%
はるび11.5%
はるひ10.6%
しゅんじつ5.8%
しゆんじつ2.9%
カスガ2.9%
ハルヒ1.0%
潜庵1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勿論其時分は春日かすがやしろも今のやうに修覆しうふくが出来なかつたし、全体がもつと古ぼけてきたなかつたから、それだけよかつたといふわけだ。
一番気乗のする時 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ひんよしとよろこぶひとありけり十九といへど深窓しんそうそだちは室咲むろざきもおなじことかぜらねど松風まつ ぜひゞきはかよ瓜琴つまごとのしらべになが春日はるび
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
春日はるひすらつかきみかなしも若草わかくさつまきみつかる 〔巻七・一二八五〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
性情行径こうけいあいちかし、俳徊はいかい感慨、まことにあたわざるものありしならん。又別に、春日しゅんじつ劉太保りゅうたいほの墓に謁するの七律しちりつあり。まことに思慕の切なるを証すというべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
は、いたづらに西部文明の幻影を追随して栄華を春日しゆんじつの永きにほこる貴族者流と、相離るゝ事甚だ遠し。
トルストイ伯 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
順道ジユンタウならば、今頃は既に、藤原の氏神河内の枚岡ヒラヲカ御神オンカミか、春日カスガ御社ミヤシロに、巫女ミコキミとして仕へてゐるはずである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
石上イスノカミ 布留を過ぎて、薦枕コモマクラ 高橋過ぎ、物さはに 大宅オホヤケ過ぎ、春日ハルヒの 春日カスガを過ぎ、つまごもる 小佐保ヲサホを過ぎ
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
とし先年三郎、梅田源二郎、梁川星巖、春日潜庵などの、名のきこへし諸生太夫が朝廷の御為に世のなんおかふむりしものありけり。