“かかん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カカン
語句割合
加冠24.0%
果敢20.0%
河間16.0%
下瞰16.0%
花冠4.0%
下噉4.0%
日間4.0%
河漢4.0%
花間4.0%
華冠4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
式は一閑斎のやかたの一と間に於いてげられ、加冠かかんの役は父武蔵守輝国むさしのかみてるくにが領地から出向いて来てり行った。
「続いて、果敢かかんなる日本潜水艦隊が肉薄にくはくして、数十本の魚雷を本艦の横腹よこばら目がけて猛然と発射するときは……」
その後、長男の袁譚えんたんは、甘陵かんりょう、安平、渤海ぼっかい河間かかん(河北省)などの諸地方を荒らして、追々、兵力をあつめ、三男袁尚えんしょう中山ちゅうざん(河北省・保定)にいたのを攻めて、これを奪った。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて眼界にわかに開けた所へ出れば、重畳ちょうじょうせる群山波浪のごとく起伏して、下瞰かかんすれば鬼怒きぬの清流真っ白く、新しきふんどしのごとく山裾やますそぐっている。
この属名の Platycodon はギリシア語の広いかねの意で、それはその広く口をけた形の花冠かかんもとづいて名づけたものである。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
花下かかに五れつせる緑萼りょくがくがあり、花冠かかん高盆形こうぼんけいで下は花筒かとうとなり、平開へいかいせる花面かめんは五へんに分かれ、各片のいただきは二れつしていて、その状すこぶるサクラの花に彷彿ほうふつしている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
あゝ、汝不來方の城よ※ 汝は今これ、漸くに覺醒し來れる盛岡三萬の市民を下噉かかんしつつ、……文明の儀表ぎへうなり。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
勘次かんじもおつぎもあせはひほこりとによごれた身體からだ風呂ふろあらおとした。こゝろよかつたその風呂ふろ氣盡きづくしな他人たにんいへ彼等かれらをぐつすりと熟睡じゆくすゐさせて二日間かかん疲勞ひらうわすれさせようとした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
荘子そうじ』に曰く、「至人しじんしんなり。大沢だいたくくるもくあたわず。河漢かかんこおれどもこごえしむるあたわず」と。また曰く、「死生しせいはまた大なり。しかるにこれと変ずるを得ず」
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
東都名所のうちその画題を隅田川花盛はなざかりとなしたる図の如きを見よ。まず丘陵の如くに凸起とっきしたる堤を描き、広々ひろびろしたる水上より花間かかん仰見あおぎみて、わずかに群集の来往らいおうせるさまを想像せしむるに過ぎず。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いまも、余恵よけいにうけている華冠かかん薫袖くんしゅうの身を、まだ不足ぐらいに思いなれているのである。きびしい、敗者の運命などには、出会ったことはない族党なのだ。