“花筒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はなづつ83.3%
かとう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
墓標は動かず、物いわねど、花筒(はなづつ)の草葉にそよぐ夕風の声、否(いな)とわが耳に囁(ささや)くように聞ゆ。これあるいは父の声にあらずや。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
冷(つめた)い石塔(せきとう)に手を載せたり、湿臭(しめりくさ)い塔婆(とうば)を掴(つか)んだり、花筒(はなづつ)の腐水(くされみず)に星の映るのを覗(のぞ)いたり、漫歩(そぞろあるき)をして居たが、藪(やぶ)が近く、蚊(か)が酷(ひど)いから、座敷の蚊帳が懐しくなって、内へ入ろうと思ったので
星あかり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
があり、子房の上は花筒(かとう)となり、この花筒の末端(まったん)に白色の六花蓋片(かがいへん)が平開(へいかい)し、花としての姿を見せよい香(か)を放っている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
花下(かか)に五裂(れつ)せる緑萼(りょくがく)があり、花冠(かかん)は高盆形(こうぼんけい)で下は花筒(かとう)となり、平開(へいかい)せる花面(かめん)は五片(へん)に分かれ、各片の頂(いただき)は二裂(れつ)していて、その状すこぶるサクラの花に彷彿(ほうふつ)している。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)