“肉薄”の読み方と例文
読み方割合
にくはく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「続いて、果敢かかんなる日本潜水艦隊が肉薄にくはくして、数十本の魚雷を本艦の横腹よこばら目がけて猛然と発射するときは……」
「六時に立てる位な早起はやおきの男なら、今時分じぶんわざわざ青山あをやまからつてやしない」と云つた。改めて用事を聞いて見ると、矢張り予想のとほ肉薄にくはくの遂行に過ぎなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それから——それからは未曾有みぞうの激戦である。硝煙しょうえんは見る見る山をなし、敵の砲弾は雨のように彼等のまわりへ爆発した。しかしかたは勇敢にじりじり敵陣へ肉薄にくはくした。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)