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あなあはれ、遠田の蛙、また聴けば、遠く隔てて、夜の闇の瀬の隔てて、いやさかりうち霞み鳴く。また寄せて近まさり鳴く。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
うまのとどともすれば松蔭まつかげでてぞつるけだし君かと 〔巻十一・二六五三〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
磯ちかく旅寝をすれば夜もすがら網引あびきやすらしかぢぞする
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
かいゆるにぎかへる山櫻會やまざくらゑ若人わかうど
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
かつてたどりし佳人よきひとの歌を
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
みすず刈り刈る 鎌の
艸千里 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
楫のもうつらうつらに
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
ぬすみて笹島の
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
あなあはれ遠田の蛙、また聴けば遠く隔てて、夜の闇の瀬の隔てて、いやさかりうち霞み鳴く。また寄せて近まさり鳴く。
宇治川うぢがはふねわたせをとばへどもきこえざるらしかぢもせず 〔巻七・一一三八〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
四方の海浪のもなしわたつみの神も仕ふる君の御代かな
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
櫂のゆるに漕ぎかへる山櫻會やまざくらゑ若人わかうど
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
嘆く浪の、磯めぐる燈火ともしびのかげ。
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
かぢもうつらうつらに
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
水仙と寒菊の影、現なくうつらふ観れば現なし、さびしかりけり。近々と啼き翔る鵯、遠々とひびく浪の。誰か世を常なしと云ふ、久しともかなしともへ。
くらくなりし山を流るる深谿ふかだにみづきけば絶えざるかなや
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
山かげの滝のきよしひぐらしの啼くこゑ聞けば秋ちかづきぬ
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
浪のゆるき朝なぎに
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
波のうへの楫のなして
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
水仙と寒菊の影、現なくうつらふ観れば、現なし、さびしかりけり。近々ちかぢかと啼き翔る鵯、遠々とほどほとひびく浪の。誰か世を常なしと云ふ、久しともかなしともへ。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
温泉うんぜんのむらを離れてほのぐらき谿たになかにてみづぞする
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
波のうへの楫のなして
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
たぷたぷとあたる水のや櫓の取りのか揺りかく揺りその緒張りつつ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
絹笠きぬがさみねちかくして長崎の真昼を告ぐるはうきこゆ
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
昼潮の満ちのたたへに漕ぐ舟のねもごろにとろき櫓のなるかも
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
冬むかふ谷地田やちだの日かげ瀬のして照る山方ぞす枯れはてたる
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かみの田ゆ下田しもだへ落つる水ののおのおのよろしぬるみたらしも
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
水上みなかみ屋群やむら片寄る高岸に瀬のぞひびく冬陽ふゆびさしつつ
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
波の
第二海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)