トップ
>
見廻
>
みま
ふりがな文庫
“
見廻
(
みま
)” の例文
手燭に照して
見廻
(
みま
)
わせば、地に帰しけん天に朝しけん、よもやよもやと思いたる下枝は消えてあらざりけり。得三は
顛倒
(
てんどう
)
して
血眼
(
ちまなこ
)
になりぬ。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あるに違いないと思っていた僕の帽子はやはりそこにもありませんでした。僕はせかせかした気持ちになって、あっちこちを
見廻
(
みま
)
わしました。
僕の帽子のお話
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
男はこの様子を見て
四方
(
あたり
)
をきっと
見廻
(
みま
)
わしながら、火鉢越に女の顔近く我顔を出して、極めて低き声ひそひそと
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
きよろ/\しながら
四方
(
しほう
)
を
見廻
(
みま
)
はすと、「
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
」の
士官
(
しくわん
)
水兵等
(
すいへいら
)
はくす/\
笑
(
わら
)
つて
居
(
を
)
る、
濱島武文
(
はまじまたけぶみ
)
はから/\
笑
(
わら
)
つて
居
(
を
)
る、
春枝夫人
(
はるえふじん
)
は
手巾
(
ハンカチーフ
)
の
影
(
かげ
)
からそつと
笑
(
わら
)
つて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
余は思わず
嗟嘆
(
さたん
)
して
見廻
(
みま
)
わした。好い見晴らしだ。武蔵野の此辺では、中々斯程の展望所は無い。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
或日
(
あるひ
)
自分は
何時
(
いつも
)
のように
滑川
(
なめりがわ
)
の
辺
(
ほとり
)
まで散歩して、さて砂山に登ると、
思
(
おもい
)
の外、北風が身に
沁
(
しむ
)
ので
直
(
す
)
ぐ
麓
(
ふもと
)
に
下
(
おり
)
て
其処
(
そこ
)
ら日あたりの
可
(
よ
)
い所、
身体
(
からだ
)
を
伸
(
のば
)
して楽に
書
(
ほん
)
の読めそうな所と
四辺
(
あたり
)
を
見廻
(
みま
)
わしたが
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
と幾野捜査課長は、
走
(
は
)
せ集った研究所の一同を
見廻
(
みま
)
わしていった。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
眼
(
め
)
をさましたら本の
包
(
つつみ
)
はちゃんと枕もとにありましたけれども、帽子はありませんでした。僕は驚いて、半分寝床から起き上って、あっちこっちを
見廻
(
みま
)
わしました。
僕の帽子のお話
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
直ぐ向うのならびが岡の
兼好
(
けんこう
)
が書いた遊びずきの法師達が、
児
(
ちご
)
を連れて落葉に
埋
(
うず
)
めて置いた弁当を探して居やしないか、と
見廻
(
みま
)
わしたが、人の影はなくて、唯小鳥の
囀
(
さえず
)
る声ばかりした。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
海上
(
かいじやう
)
に
起
(
おこ
)
る千
差萬別
(
さばんべつ
)
の
事變
(
じへん
)
をば一も
見遁
(
みのが
)
すまじき
筈
(
はづ
)
の
其
(
その
)
見張番
(
みはりばん
)
は
今
(
いま
)
や
何
(
なに
)
をか
爲
(
な
)
すと
見廻
(
みま
)
はすと、
此時
(
このとき
)
右舷
(
うげん
)
の
當番
(
たうばん
)
水夫
(
すゐふ
)
は
木像
(
もくざう
)
の
如
(
ごと
)
く
船首
(
せんしゆ
)
の
方
(
かた
)
に
向
(
むか
)
つたまゝ、
今
(
いま
)
の
微
(
かすか
)
な
砲聲
(
ほうせい
)
は
耳
(
みゝ
)
にも
入
(
い
)
らぬ
樣子
(
やうす
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
子犬の生れた騒ぎに、猫のミイやが居ないことを
午過
(
ひるす
)
ぎまで
気付
(
きづ
)
かなかった。「おや、ミイは?」と
細君
(
さいくん
)
が不安な顔をして
見廻
(
みま
)
わした時は、午後の一時近かった。
総
(
そう
)
がかりで家中探がす。居ない。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
廻
漢検準1級
部首:⼵
9画
“見”で始まる語句
見
見惚
見出
見物
見下
見上
見送
見透
見做
見当