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裂
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き
ふりがな文庫
“
裂
(
き
)” の例文
その
裂
(
き
)
れ地が、もらった嬢さんたちの
結綿島田
(
ゆいわたしまだ
)
にもかけられ、あたしたちの着物にもじゅばんの襟にもかけられた。帯にもなった。
旧聞日本橋:05 大丸呉服店
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「ひとのものでも自分のものでも、この野郎、それ本当の木綿ものなんだど。きょう日、スフの股引なんど、
汝
(
いし
)
らに穿かせたら半日で
裂
(
き
)
らしちまァわ。」
米
(新字新仮名)
/
犬田卯
(著)
胸
(
むね
)
はわくわくと
上氣
(
じようき
)
して、
何
(
ど
)
うでも
明
(
あ
)
けられぬ
門
(
もん
)
の
際
(
きわ
)
にさりとも
見過
(
みすご
)
しがたき
難義
(
なんぎ
)
をさま/″\の
思案
(
しあん
)
盡
(
つく
)
して、
格子
(
かうし
)
の
間
(
あいだ
)
より
手
(
て
)
に
持
(
も
)
つ
裂
(
き
)
れを
物
(
もの
)
いはず
投
(
な
)
げ
出
(
いだ
)
せば
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
薄い
軟
(
やわ
)
らかげな裏の白い、桑のような形に
裂
(
き
)
れこみの大きい葉の出ているものがあった。
野道
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
と
独語
(
ひとりごと
)
を云いながら、腰を
掛
(
かけ
)
るものがないから、
河岸
(
かし
)
に並んで居ります、蔵の
差
(
さし
)
かけの下で、横鼻緒をたって居りますと、ぴゅーと吹掛けて来る
雪風
(
ゆきかぜ
)
に、肌が
裂
(
き
)
れるばかり、
慄
(
ふる
)
いあがる
折
(
おり
)
から
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
両の手の甲にひびが
裂
(
き
)
れていたことであろう。
春宵因縁談
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
頬を
裂
(
き
)
るやうな寒さが残つた。
在りし日の歌:亡き児文也の霊に捧ぐ
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
裂
(
き
)
れた
靴下
(
くつした
)
縫つてゐる……
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
大丸では当時の町総代が京都までいって織らせた、蘭陵王の着用の
裂
(
き
)
れ地の価値を知っているので、それを造って飾った。
旧聞日本橋:05 大丸呉服店
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
夫
(
そ
)
れ/\
羽織
(
はをり
)
の
裾
(
すそ
)
が
地
(
ち
)
について
泥
(
どろ
)
に
成
(
な
)
るは
御存
(
ごぞん
)
じ
無
(
な
)
いか、あれ
傘
(
かさ
)
が
轉
(
ころ
)
がる、あれを
疊
(
たゝ
)
んで
立
(
た
)
てかけて
置
(
お
)
けば
好
(
よ
)
いにと一々
鈍
(
もど
)
かしう
齒
(
は
)
がゆくは
思
(
おも
)
へども、
此處
(
こゝ
)
に
裂
(
き
)
れが
御座
(
ござ
)
んす
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あれを畳んで立てかけて置けば
好
(
よ
)
いにと一々
鈍
(
もど
)
かしう歯がゆくは思へども、此処に
裂
(
き
)
れが御座んす、
此裂
(
これ
)
でおすげなされと呼かくる事もせず、これも立尽して降雨袖に
侘
(
わび
)
しきを
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
此品
(
これ
)
、欣々女史の帯とおなじ
裂
(
き
)
れだそうです。」
江木欣々女史
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
裂
常用漢字
中学
部首:⾐
12画
“裂”を含む語句
亀裂
引裂
罅裂
裂罅
掻裂
裂帛
破裂
分裂
龜裂
打裂
古裂
木裂
裂傷
切裂
裂地
鉤裂
八裂
鍵裂
突裂
牛裂
...