しよく)” の例文
それによりますと、かんはじごろ支那しな南方なんぽうしよくといふとほ地方ちほうで、つくつたものであることがわかるのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ろうしよくのぞむは人情にんじやうつねなるかも、ひやくいたればせんをとねがせんにいたればまたまんをと諸願しよぐわんやすときなければこゝろつねやすからず、つら/\おもへば無一物むいちぶつほど氣樂きらくなるはあらざるべし
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
唐土もろこししよく峨眉山がびさんには夏も積雪つもりたるゆきあり。其雪のなか雪蛆せつじよといふ虫ある事山海経さんがいきやうに見えたり。
「鮒の雀燒を喰ふと、また雀の鮒燒きが喰ひたくなつた。ろうを得てしよく……」
ごりがん (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「ここさ。こゝの骨さ、叛骨といふのは……」大森氏は扇の端で一寸髑髏しやれかうべ後部うしろつゝついた。「むかししよくの曹操が関羽の頭を見て、此奴こいつは叛骨が飛び出しているから叛反むほんをすると言つた……」
しよくまたなら
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蛾眉山がびさんのあるしよくは都をる事とほ僻境へききやうなり。推量すゐりやうするに、田舎ゐなか標準みちしるべなれば学者がくしやかきしにもあるべからず、俗子ぞくしの筆なるべし。さればわが今のぞく竹を※とにんべんあやまるるゐか、なほ博識はくしきせつつ。
蛾眉山がびさんのあるしよくは都をる事とほ僻境へききやうなり。推量すゐりやうするに、田舎ゐなか標準みちしるべなれば学者がくしやかきしにもあるべからず、俗子ぞくしの筆なるべし。さればわが今のぞく竹を※とにんべんあやまるるゐか、なほ博識はくしきせつつ。