白犬しろいぬ)” の例文
にん子供こどもらは、いつしかあめチョコをはこからしてべたり、そばをはなれずについている、白犬しろいぬのポチにげてやったりしていました。
飴チョコの天使 (新字新仮名) / 小川未明(著)
白い絹糸の毛をはやした大きなオモチャの白犬しろいぬを、だいじそうにかかえて、小林君といっしょに、二階からおりてきました。
探偵少年 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
見らるる如く某は、このあたり猟師かりうどに事ふる、猟犬にて候が。ある時わしとって押へしより、名をば鷲郎わしろうと呼ばれぬ。こは鷲をりし白犬しろいぬなれば、鷲白わししろといふ心なるよし。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
第一だいいちそのものとはどんなものか、と突懸つゝかゝつてきますと、盲人めくらニヤリともせず、眞實まじめかほをしまして、れば、ればづ、守宮やもりかんむりかぶつたやうな、白犬しろいぬ胴伸どうのびして
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
疳癪かんしやくがおこつたときにはおもて米屋こめや白犬しろいぬるとおもふてわたしうちあらひかへしを光澤出つやだしの小槌こづちに、きぬたうちでもりにくだされ、それならばおまへさんもひとにくまれずわたしはうでも大助おほだすかり
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「ここのいぬは、狂犬きょうけんですか。」と、おんなは、たずねました。かれは、白犬しろいぬが、子供こどもてられたために、くるっているのだということをはなしますと
酒屋のワン公 (新字新仮名) / 小川未明(著)
天にのぼる白犬しろいぬ
天空の魔人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ジャックは、もりなかふかはいってゆきました。かれあとからは、びっこの白犬しろいぬと、みみれた斑犬まだらいぬがついていきました。
花の咲く前 (新字新仮名) / 小川未明(著)