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生臭
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なまぐさ
ふりがな文庫
“
生臭
(
なまぐさ
)” の例文
カントの
超絶
(
てうぜつ
)
哲学
(
てつがく
)
や
余姚
(
よよう
)
の
良知説
(
りやうちせつ
)
や
大
(
だい
)
は
即
(
すなは
)
ち
大
(
だい
)
なりと
雖
(
いへ
)
ども
臍栗
(
へそくり
)
銭
(
ぜに
)
を
牽摺
(
ひきず
)
り
出
(
だ
)
すの
術
(
じゆつ
)
は
遥
(
はる
)
かに
生臭
(
なまぐさ
)
坊主
(
ばうず
)
が
南無
(
なむ
)
阿弥陀仏
(
あみだぶつ
)
に
及
(
およ
)
ばず。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
雑炊に禁物なのは、
生臭
(
なまぐさ
)
いことである。ゆえに生魚で作ることは考えものである。焼き魚であればたい、はも、はぜ、きすなどは最上である。
夜寒に火を囲んで懐しい雑炊
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
「冗談じゃありません、
生臭
(
なまぐさ
)
坊主や心中の片割れを見に行きゃしません、今日の
午
(
うま
)
の
刻
(
こく
)
に、日本橋の上に、神武以来の珍しい見世物があるんですぜ」
銭形平次捕物控:376 橋の上の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「おお、そうじゃったのう……さあ、さあ、お君も手伝うて。……お君や
兄様
(
あんま
)
に問うてみや、
生臭
(
なまぐさ
)
を上げたら悪かろうか、好物の鶫もあるのじゃがと」
生霊
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
なまじっか、律儀に、ご尊名などを聞かなければ、
雲州侯
(
うんしゅうこう
)
も手玉に取った、
御数寄屋
(
おすきや
)
坊主の宗俊が、
蔭間
(
かげま
)
茶屋通いの、上野
東叡山
(
とうえいざん
)
の
生臭
(
なまぐさ
)
か、そんなことに頓着なく
青バスの女
(新字新仮名)
/
辰野九紫
(著)
▼ もっと見る
お登和嬢「
活
(
い
)
きているなら
湯鰡
(
ゆぼら
)
というお料理になさると
生臭
(
なまぐさ
)
くなくって極くさっぱりとしております。 ...
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
嘉七は、すしは
生臭
(
なまぐさ
)
くて好きでなかった。それに今夜は、も少し高価なものを食いたかった。
姥捨
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
扉
(
ドア
)
を押して入ると、ムッと
噎
(
む
)
せかえるような
生臭
(
なまぐさ
)
い
暖気
(
だんき
)
が、真正面から帆村の鼻を
押
(
おさ
)
えた。
爬虫館事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
味
(
あぢ
)
は
何
(
ど
)
うだ、とおつしやるか? いや、
話
(
はなし
)
に
成
(
な
)
らない。
人參
(
にんじん
)
も、
干瓢
(
かんぺう
)
も、もさ/\して
咽喉
(
のど
)
へつかへて
酸
(
す
)
いところへ、
上置
(
うはおき
)
の
鰺
(
あぢ
)
の、ぷんと
生臭
(
なまぐさ
)
くしがらむ
工合
(
ぐあひ
)
は、
何
(
なん
)
とも
言
(
い
)
へない。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
野口は、朝から何か
生臭
(
なまぐさ
)
いものを食べるのが好きです。沓掛に来ましては、魚類が不便なので、牛肉の罐詰や佃煮や、時にはすぐ側の旅館にたのんで鯉こくなどを、朝から食べました。
食慾
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
生臭
(
なまぐさ
)
い血の
臭気
(
におい
)
はひしひしと迫って来る夜の空気にまじって一同の鼻をついた。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
野良犬
(
のらいぬ
)
や拾い屋(バタ屋)が
芥箱
(
ごみばこ
)
をあさっているほかに人通りもなく、静まりかえった中にただ魚の
生臭
(
なまぐさ
)
い
臭気
(
しゅうき
)
が
漂
(
ただよ
)
うている黒門市場の中を通り、路地へはいるとプンプン良い
香
(
にお
)
いがした。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
ただ部屋の隅に
松明
(
たいまつ
)
があって、それが
焔
(
ほのお
)
をあげていて、獣の骨や獣の乾いた肉が、とり散らされてある
生臭
(
なまぐさ
)
いような床や、丸太と板とで造ってある壁や、切ってある炉などを照らしていた。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「当日は、清らかなお席、
生臭
(
なまぐさ
)
を
断
(
た
)
って
精進
(
しょうじん
)
精物でございましょうか。」
元禄十三年
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
一種
生臭
(
なまぐさ
)
いような暖かい蒸気が甲板の人を取り巻いて、フォクスルのほうで、今までやかましく荷物をまき上げていた
扛重機
(
クレーン
)
の音が突然やむと、かーんとするほど人々の耳はかえって遠くなった。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
窮理
(
きゆうり
)
決
(
けつ
)
して
迂
(
う
)
なるにあらず
実践
(
じつせん
)
何
(
なん
)
ぞ
浅
(
あさ
)
しと云はんや。
魚肴
(
さかな
)
は
生臭
(
なまぐさ
)
きが
故
(
ゆゑ
)
に
廉
(
やす
)
からず
蔬菜
(
やさい
)
は
土臭
(
つちくさ
)
しといへども
尊
(
たふ
)
とし。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
焼きたての生暖かいのを出されては、なんとなく
生臭
(
なまぐさ
)
い感じがして参ってしまう。しかし、土佐づくりは皮付きを手早く焼き、皮ごと食うところに意義があるのだろう。
いなせな縞の初鰹
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
部屋のうちまで、上海の濃霧に特有な
生臭
(
なまぐさ
)
い匂いが侵入していたのであった。
人造人間殺害事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
プーッと血煙り! 暗中ながら立って、
生臭
(
なまぐさ
)
さ! 生臭さ!
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
金を賭けて
骨牌
(
カルタ
)
もする、
生臭
(
なまぐさ
)
ものは一
切
(
さい
)
嫌い。
ノンシャラン道中記:08 燕尾服の自殺 ――ブルゴオニュの葡萄祭り――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
臭
常用漢字
中学
部首:⾃
9画
“生臭”で始まる語句
生臭坊主
生臭御前