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物干
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ものほ
ふりがな文庫
“
物干
(
ものほ
)” の例文
勇
(
ゆう
)
ちゃんは、それから
毎晩
(
まいばん
)
のように
物干
(
ものほ
)
し
台
(
だい
)
に
上
(
あ
)
がって、
青
(
あお
)
い
夜
(
よる
)
の
空
(
そら
)
をながめながら、
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
や、
少年
(
しょうねん
)
のことを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
していました。
銀のペンセル
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
通りはいよいよせまくなって、こちらのうちから向こうのうちへ
物干
(
ものほ
)
しのつなが下がって、きたならしいぼろがかけてあった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
剣は三尺に足らずといえども
物干
(
ものほ
)
し
竿
(
ざお
)
より勝りましょう。お館には勿体ないものに
美々
(
びび
)
しい衣裳を着せてお用いではある
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
男は
寝間着
(
ねまき
)
のまま、屋根から隣りの家い逃げて
物干
(
ものほ
)
しの床の下いもぐり込んでた。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
もし
夜中
(
よなか
)
に
外
(
そと
)
で、
猫
(
ねこ
)
が
猫
(
ねこ
)
とけんかでもしていますと、ばあさんは
起
(
お
)
きて
出
(
で
)
て、
物干
(
ものほ
)
しざおを
持
(
も
)
ってきて、
猫
(
ねこ
)
がけんかをして
鳴
(
な
)
いているほうへゆきました。
少年の日の悲哀
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
起てざる者は倒れ、
薄傷
(
うすで
)
の者は戸を蹴って外へ逃げ出しますと、存分に彼等を痛めつけた一方の影は、二階の梯子をふんでヒラリと
物干
(
ものほ
)
しへ飛び出しました。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
足
(
あし
)
もとには、
小
(
ちい
)
さな
家屋
(
かおく
)
がたてこんで、
物干
(
ものほ
)
しの
洗濯物
(
せんたくもの
)
が、
夏空
(
なつぞら
)
の
下
(
した
)
で、
風
(
かぜ
)
にひるがえり、すこしばかりの
空
(
あ
)
き
地
(
ち
)
で、
子供
(
こども
)
が、
鬼
(
おに
)
ごっこをして
遊
(
あそ
)
んでいました。
風はささやく
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
物干
(
ものほ
)
し
竿
(
ざお
)
で追い廻された猫のように、逃げ口の度を失ッて、あッちこッちを駆け廻ッておりましたが、例の馬春堂が封じられた暗剣殺の建物のうしろまで来ますと
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
正二
(
しょうじ
)
は、
勝手
(
かって
)
もとへいって、
長
(
なが
)
い
物干
(
ものほ
)
しざおを
取
(
と
)
って、
裏
(
うら
)
の
方
(
ほう
)
へまわりました。
庭
(
にわ
)
には
日
(
ひ
)
ごろから、おじいさんの
大事
(
だいじ
)
にしている
植木鉢
(
うえきばち
)
が、たなの
上
(
うえ
)
に
並
(
なら
)
べてありました。
二百十日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
窓いっぱいに
銀河
(
あまのがわ
)
だ。その星の色を吹きこぼすような風が、秋のあわただしさを跫音にもって、灯のない部屋の二つの寝顔を
撫
(
な
)
でて通りぬける。裏の
物干
(
ものほ
)
しで干し物
竿
(
ざお
)
が、からからと鳴る。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「どうかして
根
(
ね
)
のつくように。」と、
勇
(
ゆう
)
ちゃんは
高
(
たか
)
い
物干
(
ものほ
)
し
台
(
だい
)
の
上
(
うえ
)
に、こけももとうめばちそうの
鉢
(
はち
)
を
持
(
も
)
ってきておいたのです。
青
(
あお
)
い
青
(
あお
)
い
夜
(
よる
)
の
空
(
そら
)
は、
遠
(
とお
)
く、
北
(
きた
)
の
方
(
ほう
)
に
垂
(
た
)
れかかっていました。
銀のペンセル
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
同じように
物干
(
ものほ
)
しへ飛び上がろうとした時、ふと、星明りに描かれた相手の姿をきっと見ますと、彼はお粂のものらしい黒ッぽい
単衣
(
ひとえ
)
を頭から
被
(
かぶ
)
っていて、いきなり右手の大刀を稲吉の方へ向け
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夜
(
よ
)
の
明
(
あ
)
けるのを
待
(
ま
)
って、
物干
(
ものほ
)
し
台
(
だい
)
に
上
(
あ
)
がってみますと、なんとしても、だますことはできなく、うめばちそうの
白
(
しろ
)
い
花
(
はな
)
は
頭
(
あたま
)
を
垂
(
た
)
れ、こけももの
細
(
こま
)
かい
美
(
うつく
)
しい
葉
(
は
)
は
幾分
(
いくぶん
)
か
黄
(
き
)
ばんでいるのです。
銀のペンセル
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「今、二階の
物干
(
ものほ
)
しから、たしかに見えていたんだ」
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
干
常用漢字
小6
部首:⼲
3画
“物干”で始まる語句
物干竿
物干棹
物干台
物干場
物干挟