無遠慮ぶゑんりよ)” の例文
と、玄竹げんちく無遠慮ぶゑんりよに、まるあたま但馬守たじまのかみまへしてせた。たゝみまいほどへだたつてはゐるが、但馬守たじまのかみするどは、玄竹げんちくあたま剃刀創かみそりきずをすつかりかぞへて
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
中村なかむらさんと唐突だしぬけ背中せなかたゝかれてオヤとへれば束髪そくはつの一むれなにてかおむつましいことゝ無遠慮ぶゑんりよの一ごんたれがはなくちびるをもれしことばあと同音どうおんわらごゑ夜風よかぜのこしてはしくを
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なんでも無遠慮ぶゑんりよはな老人らうじんうへことけてはないやうにしてた。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
おつぎの一寸ちよつとあまえたやうこゑ與吉よきち無遠慮ぶゑんりよ無邪氣むじやきこゑくと一ぱうにはまた彼等かれら家族かぞくと一つにりたいやうな心持こゝろもちおこるし、かれ凝然ぢつぢてるのであたまなか餘計よけい紛糾こぐらかつて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
讀者自身どくしやじしん面白おもしろいとおもへば面白おもしろい。まらないとおもへばまらない。——さういふ態度たいどを、無遠慮ぶゑんりよに、すゝめてくのである。さうすると、その讀者どくしや能力次第のうりよくしだいに、かなら進歩しんぽがあるとおもふ。
読書の態度 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
僕は無遠慮ぶゑんりよに堀君の早熟することを祈るものである。「悪のはな」の成つたのは作者の二十五歳(?)の時だつた。年少高科に登るのは老大低科にるのよりもい。晩老する工夫くふうなどはあとにし給へ。
僕の友だち二三人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)