災害さいがい)” の例文
「夜に入る前に、木曾川向うまで引きあげぬと、いかなる災害さいがいが身に及ぶやもしれぬぞ。それを承知なら、ゆるりとおれ」
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つとめ父傳藏に至り水損すゐそん打續うちつゞき其上災害さいがいならび至りて田畑殘りなく失ひせがれ傳吉十六歳のときおや傳藏は病死なし母一人殘り孝行かうかう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いはゆる文化的都市ぶんくわてきとし發達はつたつすればするほど、災害さいがい慘憺さんたんとなる。したがつて震災しんさいたいしても防備ばうびかんがへがこる。が、これも比較的ひかくてきあたらしい時代じだいぞくする。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
けだ勝氏かつしはい所見しょけんは内乱の戦争を以て無上の災害さいがい無益むえき労費ろうひと認め、味方に勝算しょうさんなき限りはすみやかして速にことおさむるにかずとの数理を信じたるものより外ならず。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
このやま近時きんじ淺間山あさまやま交代こうたい活動かつどうするかたむきをつてゐるが、降灰こうはひのために時々とき/″\災害さいがい桑園そうえんおよぼし、養蠶上ようさんじよう損害そんがいかうむらしめるので、土地とちひと迷惑めいわくがられてゐる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
かくてはその災害さいがいを待つにおなじくして本意ほんいに非ざれば、今より毎年寸志すんしまでの菲品ひひんていすべしとて、その後はぼんくれ衣物いぶつ金幣きんへい、或は予が特に嗜好しこうするところの数種をえておくられたり。
それをるには、こんどの災害さいがいはいい機会きかいといっていいのです。
子供と馬の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
一 災害さいがいふもおどろかず。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
地震ぢしん災害さいがい最小限度さいしようげんど防止ぼうしせんとするにあた主義しゆぎとして人命救護じんめいきゆうごもつとおもきをくことは勿論もちろんであるが、たゞ此主義このしゆぎ實行手段じつこうしゆだんとして、火災かさい防止ぼうし眞先まつさきにすることが必要條件ひつようじようけんとなるのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
これ畢竟ひつきやう地震ぢしんたいする災害さいがい輕減けいげんするがためであるとかいしてくれた。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
一 災害さいがいふともおどろかず
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)