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ざら
ふりがな文庫
“
浚
(
ざら
)” の例文
「はっきり分かれば治るんですって? よし! おれが行って話してやる。はっきりと、何もかも話してやる。洗い
浚
(
ざら
)
い話してやる」
猟奇の街
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
実際ね、先生にとっ捕まっちゃ百年目。この世に有りとあらゆる悪事の総
浚
(
ざら
)
いをされるんだから、たいがい
茹
(
ゆだ
)
ってしまうのです。
犂氏の友情
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
お鳥は来た晩から、洗い
浚
(
ざら
)
い身の上ばなしを始めた。向島の妾宅のこと、これまでに
渉
(
わた
)
りあるいた家のことなども、明けッ放しに話した。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
かなり大きな洋品店でも奥の方から一々持ち出す模様はなく、洗い
浚
(
ざら
)
い店に並べて、一ツ残らず名刺型の紙に洋数字を書いてくっつけている。
街頭から見た新東京の裏面
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
三千代が
無暗
(
むやみ
)
に洗い
浚
(
ざら
)
い
饒舌
(
しゃべ
)
り散らす女ではなし、よしんばどうして、そんな金が要る様になったかの事情を、詳しく聞き得たにしたところで
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
お
国
(
くん
)
ちゃんはあたしとおみき
徳久利
(
どっくり
)
のように、長唄のおつきあい
浚
(
ざら
)
いにお師匠さんに連れてかれた
少女
(
ひと
)
だから、そのうちに書かなければならない。
旧聞日本橋:04 源泉小学校
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
モイセイカは
今日
(
けふ
)
は
院長
(
ゐんちやう
)
のゐる
爲
(
ため
)
に、ニキタが
遠慮
(
ゑんりよ
)
して
何
(
なに
)
も
取返
(
とりかへ
)
さぬので、
貰
(
もら
)
つて
來
(
き
)
た
雜物
(
ざふもつ
)
を、
自分
(
じぶん
)
の
寐臺
(
ねだい
)
の
上
(
うへ
)
に
洗
(
あら
)
ひ
浚
(
ざら
)
ひ
廣
(
ひろ
)
げて、一つ/\
並
(
なら
)
べ
初
(
はじ
)
める。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ところが、その相手は資産目あての結婚であったため、死後彼のものは洗い
浚
(
ざら
)
い里方に持って行かれたという。
翳
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
その日は私の持ちものの最後を洗い
浚
(
ざら
)
い持たせてやって、金に代えさせ、珪次を存分に御馳走してやりました。
扉の彼方へ
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
あらい
浚
(
ざら
)
いぶちまけてやると、そう心に誓ったじゃないかね! それなのに、今になって、ああしたら、こうしたら——なぞと、迷っているこたあありゃあしない。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
思ひ起すと、二人が床に這入つてから、洗ひ
浚
(
ざら
)
ひ云つてしまつたのである。東京から妾が來て、けふ、あすのうちに入院する。その妾は置き去りにするかも分らない。
泡鳴五部作:04 断橋
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
何よりも幸子の恐れるのは、雪子の縁談が持ち上る度に、興信所などが此方の身元調べをするので、そんな機会に妙子の昨今の行状が洗い
浚
(
ざら
)
い世間へ知れることであった。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
初めに己が洗い
浚
(
ざら
)
い
饒舌
(
しゃべ
)
ってしまって、それから向うが話し出した。まるでずっと昔から知り合っている
中
(
なか
)
のように、極親密に話したのだ。子供の時の事も聞いたし、
双親
(
ふたおや
)
の事も聞いた。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
「君は何も彼も知っているから、洗い
浚
(
ざら
)
いに喋るに定っている」
勝ち運負け運
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
モイセイカは
今日
(
きょう
)
は
院長
(
いんちょう
)
のいる
為
(
ため
)
に、ニキタが
遠慮
(
えんりょ
)
して
何
(
なに
)
も
取返
(
とりかえ
)
さぬので、
貰
(
もら
)
って
来
(
き
)
た
雑物
(
ぞうもつ
)
を、
自分
(
じぶん
)
の
寝台
(
ねだい
)
の
上
(
うえ
)
に
洗
(
あら
)
い
浚
(
ざら
)
い
広
(
ひろ
)
げて、一つ一つ
並
(
なら
)
べ
初
(
はじ
)
める。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
庸三の認識不足から、二人のあいだに大きな錯誤のあること、彼女自身の立場のますます苦しいことを、葉子が洗い
浚
(
ざら
)
い一夜泣きながら訴えたことが、春日の
容子
(
ようす
)
でも大体庸三に想像できた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
こう云う御坊っちゃんに、洗い
浚
(
ざら
)
い自分の弱点を打ち明けては、
徒
(
いたず
)
らに
馬糞
(
まぐそ
)
を投げて、御嬢さまを驚ろかせると同結果に陥いり
易
(
やす
)
い。余計な事をして愛想を尽かされるよりは黙っている方が安全だ。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
かう云ふ御坊つちやんに、
洗
(
あら
)
ひ
浚
(
ざら
)
ひ自分の弱点を
打
(
う
)
ち
明
(
あ
)
けては、
徒
(
いたづ
)
らに
馬糞
(
まぐそ
)
を
投
(
な
)
げて、御嬢さまを驚ろかせると同結果に陥いり易い。余計な事をして
愛想
(
あいそ
)
を
尽
(
つ
)
かされるよりは
黙
(
だま
)
つてゐる方が安全だ。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
三千代が無暗に
洗
(
あら
)
ひ
浚
(
ざら
)
い
嘵舌
(
しやべ
)
り
散
(
ち
)
らす女ではなし、よしんば
何
(
ど
)
うして、そんな
金
(
かね
)
が
要
(
い
)
る様になつたかの事情を、詳しく
聞
(
き
)
き得たにした所で、
夫婦
(
ふうふ
)
の
腹
(
はら
)
の
中
(
なか
)
なんぞは容易に
探
(
さぐ
)
られる訳のものではない。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
浚
漢検1級
部首:⽔
10画
“浚”を含む語句
井浚
浚渫
大浚
引浚
御浚
人浚
浚渫船
掻浚
堀浚
浚乾
洗浚
総浚
浚明院殿御追善
一浚
濠浚
溝浚人
溝浚
浚稽山
井戸浚
浚渫機
...