ぴら)” の例文
くうええてぎり/\つとかうぴらでぶんまあすとぽろうつとれちやあのがんだから、そんだからいまでも、かうれ、とほりだ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「俺は、人間様だからな。そんな、稲荷だなんて、狐に頭を下げて頼むのなんか、ぴらだ。俺には人間の力があるだで。」
或る部落の五つの話 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
我を殺すかも知れぬから御伴はぴらと、竜女いわくわが力くかの離車を殺すも我布薩法を受けた故殺さなんだ、いわんや活命の大恩ある人を殺すべきや
「あたしゃもう、ここにいてさえ、いやな気持きもちがするんだから、そんなとこへるなんざ、ぴらよ。——ねえおまえさん。後生ごしょうだから、かけってとくれよ」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「とんだ粗相をいたしました、ぴらご免くださいますよう」うるさいと思ったので京一郎は詫びた。
十二神貝十郎手柄話 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「真っぴらだ、お前たちの仕事に、腕を貸してやったなどと知れたら、伯父の半蔵から大叱言おおこごとが出るにちがいない。——だが、智恵だけなら貸してやらないものでもない」
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私としては自分をこのモダンの中に投入れる事はまっぴらである。世はうつるのが至当であるが、しかし、幸に自分は古き日本の美を知って生れ味い得る最後の人間の一人である。
新古細句銀座通 (新字新仮名) / 岸田劉生(著)
「もう沢山。あたしたちが結婚すれば、堕落するのと同じなのよ。だから、もう結婚のお話だけはまっぴらよ。それよりあなたなんか、秋蘭さんでも見てらっしゃればそれでいいじゃないの。」
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
真ッぴら御免下せえまし、実はわっちらは海賊の手下でござんす、あの旅人に姿をやつしていたなア小頭の八十松やそまつという者で、貴方を親船へ連れて往って、懐中にある百両余りの金と大小衣服を剥ぎ取って
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「やまなくって好いから、突き当るのはぴら御免ごめんだ」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「僕はぴらだ。」
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ほどこりやいたかんべえなんて魂消たまげらあな、唐鍬たうぐはなんざぜねしせえすりやいくらでもんが、ぴらはねえぞ、二ねんねん唐鍬たうぐはつたんぢやうはんねえかんな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
吹きゃアがって。イヤ滅相めっそうもないこッてす。何で、あっしのような頓馬にそんな名器が扱えるものじゃございません。……ヘイ、それだけは、真ッぴら御免なすッて下さいまし
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こいつだきゃアぴらだ。『さようしからば』『貴公尊公』『雨天で降雨』『快晴で好天気』、アク抜けねえセリフを使いやがって、どこへ行ってもモテもせず、それでふだんに威張りゃあがる。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「おいらァ、こんなにおいぴらだ」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「とんでもねえ、そんな麻薬まやくの入っているやつは、いくら俺でもまっぴらご免だ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ぴらご免くださいますよう
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
世の中の善人なんていう者は、みんな武蔵のような君子面くんしづらした奴ばかりだ。ようし、おれはその向うに廻ってやろう。くそ勉強して、窮屈をしのんで、そんな似非者えせもののお仲間入りはぴらだ。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「不作法ぴらおゆるし下さいまし、手前に相違ござりませぬ」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「養子などに参る気はございません。ぴらです」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「へえ、真ッぴら御免こうむります」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「もうぴらだ」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)