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川柳
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せんりゅう
ふりがな文庫
“
川柳
(
せんりゅう
)” の例文
既に
川柳
(
せんりゅう
)
というものがあって、これは季に関係がなくしかも十七字詩である。が、その他にまだ独立して詩を成すべき余地がある。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
ましてそういう、世の耳目に触れた記事を、取り入れないではおかない種類では、
雑俳
(
ざっぱい
)
に、
川柳
(
せんりゅう
)
に、
軽口
(
かるくち
)
に、
一口噺
(
ひとくちばなし
)
に
逃
(
のが
)
しはしなかった。
芳川鎌子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
川柳
(
せんりゅう
)
と、
寄席
(
よせ
)
と、浮世絵と、いろいろの影響があるけれど本山荻舟住居の段も、なにがしかのイメージになったかもしれない。
胡堂百話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
昔は、
川柳
(
せんりゅう
)
に、
熊坂
(
くまさか
)
の
脛
(
すね
)
のあたりで、みいん、みいん。で、
薄
(
すすき
)
の
裾
(
すそ
)
には、
蟋蟀
(
こおろぎ
)
が鳴くばかり、
幼児
(
おなさご
)
の目には
鬼神
(
きじん
)
のお松だ。
若菜のうち
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
老眼鏡の力をたよりにそもそも自分がまだ
柳
(
やなぎ
)
の
風成
(
かぜなり
)
なぞと名乗って狂歌
川柳
(
せんりゅう
)
を
口咏
(
くちずさ
)
んでいた頃の
草双紙
(
くさぞうし
)
から最近の随筆『
用捨箱
(
ようしゃばこ
)
』なぞに至るまで
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
兵馬はなるほどくだらない人間だと思って、いいかげんに話していると、自分が
川柳
(
せんりゅう
)
をやることだの
雑俳
(
ざっぱい
)
の自慢だのを、新しそうな言葉で歯の浮くように
吹聴
(
ふいちょう
)
する。
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
いたって貧乏なケチな店だったが、『
金毘羅利生記
(
こんぴらりしょうき
)
』を出版してマンマと失敗した
面胞
(
にきび
)
だらけの
息子
(
むすこ
)
が少しばかり
貸本屋
(
かしほんや
)
学問をして
都々逸
(
どどいつ
)
や
川柳
(
せんりゅう
)
の咄ぐらいは出来た。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
吉原の鳶職は四番組で、江戸の
川柳
(
せんりゅう
)
に「浅草に過ぎたる物が二つあり、
蛇
(
じゃ
)
の
目
(
め
)
の
纏
(
まとい
)
、加藤大留」
桜林
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
十七字でさえあれば
川柳
(
せんりゅう
)
も俳句も同じと思うほどののんきさ加減なれば、まして支那の詩を研究するでもなく西洋には詩というものがあるやらないやらそれも
分
(
わか
)
らぬ文盲浅学
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
一人の例外なく
蛇蝎視
(
だかつし
)
して、先生と呼ばれるほどの
嘘
(
うそ
)
を
吐
(
つ
)
き、などの
川柳
(
せんりゅう
)
をときどき雑誌の
埋草
(
うめくさ
)
に使っていましたが、あれほどお慕いしていた藤村先生の『ト』の字も口に出しませぬ。
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
川柳
(
せんりゅう
)
の
割箸
(
わりばし
)
という身花嫁湯にはいり、紅毛人のことだからそんなしゃれたことは知らないが、なにしろあっちでもこっちでも、裸体の花嫁がはいったきり浴槽が寝棺になってしまうのだから
浴槽の花嫁
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
川柳
(
せんりゅう
)
に「女房の角を□□□でたゝき折り」で
忽
(
たちま
)
ち中も直りました。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
狂歌
川柳
(
せんりゅう
)
の俗気を愛する
放蕩
(
ほうとう
)
背倫の遊民にのみいうべからざる興趣を催させる特種の景色である。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
漢詩の一部を除くのほか
都々逸
(
どどいつ
)
、
端唄
(
はうた
)
、
川柳
(
せんりゅう
)
はもとよりのこと、長詩とか小説とかいうものに至るまでそれは季題などとは没交渉といってもさしつかえないのであります。
俳句とはどんなものか
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
もっとも後半の十幾年は、連載小説をのせるのと、時事
川柳
(
せんりゅう
)
の選をするのだけが、お役目で、甚だズボラな存在であったが、新聞を愛することでは、絶対に人後に落ちない。
胡堂百話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
十七字でさへあれば
川柳
(
せんりゅう
)
も俳句も同じと思ふほどの、のんきさ加減なれば、まして支那の詩を研究するでもなく、西洋には詩といふものがあるやらないやらそれも分らぬ文盲浅学
歌よみに与ふる書
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
徳川三百年、豊麗な、腰の丸み柔らかな、
艶冶
(
えんや
)
な美女から、いつしか苦味をふくんだ
凄艶
(
せいえん
)
な美女に転化している。和歌よりは俳句をよろこび、
川柳
(
せんりゅう
)
になり、
富本
(
とみもと
)
から
新内節
(
しんないぶし
)
になった。
明治大正美人追憶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
昨年、彼が借衣までして恋人に逢いに行ったという、そのときの彼の自嘲の
川柳
(
せんりゅう
)
を二つ三つ左記して、この恐るべきお洒落童子の、ほんのあらましの短い紹介文を結ぶことに致しましょう。
おしゃれ童子
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
突然
(
いきなり
)
川柳
(
せんりゅう
)
で
折紙
(
おりがみ
)
つきの、(あり)という鼻をひこつかせて
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
我は狂歌を
以
(
もっ
)
て
俳諧
(
はいかい
)
と『松の葉』所載の
小唄
(
こうた
)
と
並
(
ならび
)
に後世の
川柳
(
せんりゅう
)
都々一
(
どどいつ
)
の種類を一括してこれを江戸時代
専
(
もっぱら
)
庶民の階級にありて発達したる近世俗語体の短詩として
看
(
み
)
つつあるなり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
一、
滑稽
(
こっけい
)
もまた文学に属す。しかれども俳句の滑稽と
川柳
(
せんりゅう
)
の滑稽とは
自
(
おのずか
)
らその程度を異にす。川柳の滑稽は人をして
抱腹
(
ほうふく
)
絶倒せしむるにあり。俳句の滑稽はその間に
雅味
(
がみ
)
あるを要す。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
親
(
おや
)
という二字と無筆の親は言い。この
川柳
(
せんりゅう
)
は、あわれである。
親という二字
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
僕一人の観て以て通俗となすもの世人果して然りとなすや否やいまだ知るべからざるなり。通俗の意はけだし世と共に変ずべきものなるべし。
川柳
(
せんりゅう
)
都々逸
(
どどいつ
)
は江戸時代にあつては通俗の文学なりき。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
しかし種彦は
今更
(
いまさら
)
にどうとも仕様のないこの
煩悶
(
はんもん
)
をば
強
(
し
)
いても狂歌や
川柳
(
せんりゅう
)
のように茶化してしまおうと思いながら、歩いて行く町のところどころに
床几
(
しょうぎ
)
を出した
麦湯
(
むぎゆ
)
の
姐
(
ねえ
)
さんたちの
厭
(
いや
)
らしい風俗。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“川柳”の解説
川柳(せんりゅう)は、五・七・五の音を持つ日本語の定型詩である。
(出典:Wikipedia)
川
常用漢字
小1
部首:⼮
3画
柳
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
“川柳”で始まる語句
川柳点
川柳子
川柳式
川柳點
川柳久良岐