山桜やまざくら)” の例文
旧字:山櫻
かぜが中へきこんでてはいけないぞといっててた関所せきしょであるはずなのに、どうしてこんなにとおみちもふさがるほど、山桜やまざくらはながたくさんりかかるのであろう。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
じいさんは、おとこのこしていった、かみつつんだくまのいをおしいただいて、おびあいだにしまいました。さかに、一ぽん山桜やまざくらがあって、えだれてじいさんのあたまうえにまでびていました。
手風琴 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたくし三浦みうらとつぎましたのは丁度ちょうど二十歳はたちはる山桜やまざくら真盛まっさかりの時分じぶんでございました。
やゝ行って、倒れた楢の大木に腰うちかけ、一休ひとやすみしてまた行く。高原漸くせまって、北の片岨かたそばには雑木にまじって山桜やまざくらの紅葉したのが見える。桜花さくら見にはいつも此処へ来る、と関翁語る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ちょうどはるのことで、奥州おうしゅうを出てうみづたいに常陸ひたちくにはいろうとして、国境くにざかい勿来なこそせきにかかりますと、みごとな山桜やまざくらがいっぱいいて、かぜかないのにはらはらとよろいそでにちりかかりました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そうそういつかわたくしがおまいりしたのは丁度ちょうどはるなかばで、あちこちのやまもりには山桜やまざくら満開まんかいでございました。走水はしりみず新井あらいしろから三四ばかりもへだった地点ところなので、わたくしはよく騎馬きばまいったのでした。
山桜やまざくらも散ってたけのこが出る四月の末、熊本城のかこみけたので、避難の一家は急いで帰途に就いた。伯父の家から川にうて一里下れば木山町、二里下ると沼山津ぬやまづ村。今夜は沼山津とまりの予定であった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
山桜やまざくらかな。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)