“片岨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたそば83.3%
かたそ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そもそも塩原の地形たる、塩谷郡しほやごほりの南より群峰の間を分けて深く西北にり、綿々として箒川ははきがわの流にさかのぼ片岨かたそばの、四里にわかれ、十一里にわたりて、到る処巉巌ざんがんの水をはさまざる無きは
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
海に臨んだ岡の片岨かたそばに、くずの葉のい渡った所は方々にあった。越後の海府なども汽車で夏通ると、山はこれ一色で杉もかしわも覆いつくし、深紅の葛の花ばかりがけ出して咲いている。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
海に迫った片岨かたその、晴々とした長根である。浪板から登って二里余りで船越へ下りる。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)