片岨かたそば)” の例文
そもそも塩原の地形たる、塩谷郡しほやごほりの南より群峰の間を分けて深く西北にり、綿々として箒川ははきがわの流にさかのぼ片岨かたそばの、四里にわかれ、十一里にわたりて、到る処巉巌ざんがんの水をはさまざる無きは
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
海に臨んだ岡の片岨かたそばに、くずの葉のい渡った所は方々にあった。越後の海府なども汽車で夏通ると、山はこれ一色で杉もかしわも覆いつくし、深紅の葛の花ばかりがけ出して咲いている。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
やゝ行って、倒れた楢の大木に腰うちかけ、一休ひとやすみしてまた行く。高原漸くせまって、北の片岨かたそばには雑木にまじって山桜やまざくらの紅葉したのが見える。桜花さくら見にはいつも此処へ来る、と関翁語る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
時うつる、この片岨かたそば
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
時うつる、この片岨かたそば
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)