)” の例文
或は井子カハゴ・かごなど言ふ類例から推すと、「」から出たものが、聯想で、猿猴其まゝ「ゑんこう」とも発音したのかも知れない。
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
或る語には「古」を書いて「許」を書かない。例えば「」、「ヒコ」のコは「古」を書いて「許」を書かない。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
超人チョウジンケル小心ショウシン恐々キョウキョウヒトワライナガラ厳粛ゲンシュクノコトヲカタレ、ト秀抜真珠シュウバツシンジュ哲人テツジンサケンデ自責ジセキ狂死キョウシシタ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
憶老杜ラウトヲオモフ髭風ヒゲカゼフイ暮秋ボシウタンズルハゾ」「夜着は重し呉天ごてんに雪を見るあらん」
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
リョウノ太キ格子コウシヘダテテ訪ネ来ル手ハ、黄八丈キハチジョウノ着物ニ鹿シボリノ広帯ヲ締メ、オ河童カッパニ三ツノアカキ『リボン』ヲ附ク、今ヨリ約十八年ノ昔ナリ。名乗リ出デヨ吾ガ双生児ノ同胞ハラカラ
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)
して見れば、古人の勘定を、今人の壺算用に換算することは、其こそ、杓子定規である。此事こそは、世界共通の長寿の国の考へに基いて居るのである。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ルヤ、キミ断食ダンジキクルシキトキニハ、カノ偽善者ギゼンシャゴトカナシキ面容オモモチヲスナ。コレ、カミゲン
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
我々はやゝ遅れて、ハシ・はしごと言ふ愛称を加へた語ととり替へるやうになつた。かう言ふはしの両語序に渉つて聞える様に出来てゐるのが、くらはし(倉梯)である。
日琉語族論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
カツテワタシハ、アイ哲人テツジン、ヘエゲルノデアッタ。哲学テツガクハ、ヘノアイデハナクテ、真実シンジツトシテ成立セイリツセシムベキサマ体系知タイケイチデアル、ヘエゲル先生センセイノコノ言葉コトバ一学兄イチガッケイオシエラレタ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)