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大山
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おおやま
ふりがな文庫
“
大山
(
おおやま
)” の例文
箱根の峠を越した後再び
丹沢山
(
たんざわやま
)
大山
(
おおやま
)
の影響で吹き上がる風はねずみ色の厚みのある雲をかもしてそれが旗のように斜めになびいていた。
春六題
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「むむ。あんまり道草を食ったので、ちっとくたびれたようだ。意気地がねえ。おとどし
大山
(
おおやま
)
へ登った時のような元気はねえよ」
半七捕物帳:14 山祝いの夜
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それから、
大山
(
おおやま
)
〔
巌
(
いわお
)
〕とか
井上
(
いのうえ
)
〔
馨
(
かおる
)
〕とかいう如きは、
左様
(
さよう
)
の政治上の野心のある人でない。特に、大山の如きは政治の趣味すら持たれぬ様である。
勢力の中心を議会に移すべし
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
昔四谷通は新宿より
甲州
(
こうしゅう
)
街道また
青梅
(
おうめ
)
街道となり、青山は
大山
(
おおやま
)
街道、巣鴨は板橋を経て
中仙道
(
なかせんどう
)
につづく事江戸絵図を見るまでもなく人の知る所である。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
丁々坊
瞬
(
またた
)
く
間
(
ま
)
というは、
凡
(
およ
)
そこれでござるな。何が、
芝居
(
しばい
)
は、
大山
(
おおやま
)
一つ、
柿
(
かき
)
の
実
(
みの
)
ったような見物でござる。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
大山
(
おおやま
)
登山の
行者
(
ぎょうじゃ
)
などはお得意のものであった。行者を白い紙で拵え、山を、小さな、芝居の岩山のようなものにして、登山のさまを見るようにこしらえました。
幕末維新懐古談:41 蘆の葉のおもちゃのはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
ちはやぶる神の昔、
大山
(
おおやま
)
つみのなせるわざにや。
造化
(
ぞうか
)
の
天工
(
てんこう
)
、いずれの人か筆を
揮
(
ふる
)
い
詞
(
ことば
)
を尽さん、
云々
(
うんぬん
)
。
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
それを元へ返して丹沢の山つづきを見ると、その尽くるところに
突兀
(
とっこつ
)
として高きが
大山
(
おおやま
)
の
阿夫利山
(
あふりさん
)
です。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
大山
(
おおやま
)
もうでの講中が、逃げるようにとおりすぎて行ったあとは、まださほど夜ふけでもないのに、人通りはパッタリとだえて、なんとなく、つねとは違ったけしきだ。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
丹頂のお
粂
(
くめ
)
を突き放して、十国峠の背を
何処
(
いずこ
)
ともなく去った相良金吾は、その
後
(
ご
)
、転々した末に、この厚木から遠からぬ
雨降山
(
あふりやま
)
大山
(
おおやま
)
の宿の行者宿に落着いていたのです。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此の島は伊豆七島の内で
横縦
(
よこたて
)
三里、中央に
大山
(
おおやま
)
という噴火山がありまして、島内は
坪田
(
つぼた
)
村、
阿古
(
あこ
)
村、神着村、伊豆村、伊ヶ島村の五つに分れ、七寺院ありて、戸数千三百余
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
富士山の
浅間
(
せんげん
)
神、白山の
白山比咩
(
しらやまひめ
)
神、立山の
雄山
(
おやま
)
神、伯耆大山の
大山
(
おおやま
)
神、阿蘇山の阿蘇比咩神、鶴見岳の火男神・火売神・陸中駒ヶ岳の駒形神、磐梯山の
石椅
(
いわはし
)
神、月山の月山神
山の今昔
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
『
桂川
(
けいせん
)
詩集』、『
遊相医話
(
ゆうそういわ
)
』などという、当時の著述を見たらわかるかも知れぬが、わたくしはまだ見るに及ばない。
寿蔵碑
(
じゅぞうひ
)
には、
浦賀
(
うらが
)
、
大磯
(
おおいそ
)
、
大山
(
おおやま
)
、
日向
(
ひなた
)
、
津久井
(
つくい
)
県の地名が挙げてある。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「江ノ島へ三度、
大山
(
おおやま
)
へ一度」とおりうは続けていた
滝口
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
どうやら、
大山
(
おおやま
)
の入口に、さしかかったようすです。
サーカスの怪人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
両国辺の人たちが
大山
(
おおやま
)
参りに出かけると、その途中の
達磨
(
だるま
)
茶屋のような店で、お米によく似た女を見かけたと云うのですが、江戸末期のごたごたの際ですから
半七捕物帳:57 幽霊の観世物
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
よんどころないから山県公自ら御やりなさいとか、
大山
(
おおやま
)
公自ら御やりなさいとか、あるいは井上侯自ら御やりなさいとかいうものが起るべきであるけれども、起らぬ。
勢力の中心を議会に移すべし
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
見送ると小さくなって、一座の
大山
(
おおやま
)
の
背後
(
うしろ
)
へかくれたと思うと、
油旱
(
あぶらひでり
)
の焼けるような空に、その山の
巓
(
いただき
)
から、すくすくと雲が出た、滝の音も静まるばかり
殷々
(
いんいん
)
として
雷
(
らい
)
の
響
(
ひびき
)
。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「あれ、富士山が——
大群山
(
おおむれやま
)
が、丹沢山が、
蛭
(
ひる
)
ヶ
峰
(
みね
)
が、塔ヶ岳が、相模の
大山
(
おおやま
)
——あれで山は無くなりますのに——まあ、イヤじゃありませんか、大菩薩峠までが出て来ましたよ」
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ここに
夕陽
(
せきよう
)
の美と共に合せて語るべきは、市中より見る富士山の遠景である。夕日に対する西向きの街からは大抵富士山のみならずその麓に
連
(
つらな
)
る
箱根
(
はこね
)
大山
(
おおやま
)
秩父
(
ちちぶ
)
の山脈までを望み得る。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
松方侯
(
まつかたこう
)
の
晩餐
(
ばんさん
)
に招かれて行きましたが、その席に
大山
(
おおやま
)
、
樺山
(
かばやま
)
、西郷など薩州出身の大官連が出席しておられ、食卓に着きいろいろの話の中、当時のことを語られているのを聞いていると
幕末維新懐古談:19 上野戦争当時のことなど
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
もし向うに見える
大山
(
おおやま
)
見たよなニューッと
此方
(
こっち
)
へ出て居るのは何ですな
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しかしながら始より国許へ立帰り候所存とては
無之事
(
これなきこと
)
に候間、東海道を
小田原
(
おだわら
)
まで参り、そのまゝ御城下に数日滞在の上、
豆州
(
ずしゅう
)
の湯治場を遊び廻り、
大山
(
おおやま
)
へ
参詣
(
さんけい
)
致し、それより甲州路へ出で
榎物語
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“大山”の意味
《名詞》
高く大きな山。
《固有名詞》
(だいせん)鳥取県と岡山県にまたがる標高1,729mの火山。中国地方の最高峰。
(おおやま)神奈川県にある標高1,252mの山。
(おおやま)日本各地の地名。
(おおやま)日本人の姓。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
“大山”で始まる語句
大山寺
大山津見
大山祇
大山守
大山祇神
大山守命
大山祇命
大山津見神
大山咋
大山師