“粂”の読み方と例文
読み方割合
くめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浅草公園の売茶の店は、仁王門のわきの、くめ平内へいないの前に、弁天山へ寄って、昔の十二軒の名で、たった二軒しか残っていなかった。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
という継母にも、女の子のおくめを抱きながら片手に檜木笠ひのきがさを持って来てすすめる妻にも別れを告げて、やがて半蔵は勇んで家を出た。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
名前はおくめ、下谷長者町の金貸俵屋孫右衞門の娘、凄いほどのきりやう、浮氣で、陽氣で、少々は嘘つきで、無類の愛嬌者でした。
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)