下着したぎ)” の例文
濱萵苣はまさじ、すました女、おまへには道義のにほひがする、はかりにかけた接吻せつぷんの智慧もある、かしの箪笥に下着したぎが十二枚、をつ容子ようす濱萵苣はまさじ、しかも優しい濱萵苣はまさじ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
ぼくはうすぐらくなった店の中をわがものがおで歩きまわって、下着したぎやくつ下などの売場うりばから、ふかふかしてあたたかそうな下着やくつ下をとりだして身につけた
たけ六尺余の大男で、羅紗らしやの黒羽織の下には、黒羽二重くろはぶたへ紅裏べにうら小袖こそで八丈はちぢやう下着したぎを着て、すそをからげ、はかま股引もゝひきも着ずに、素足すあし草鞋わらぢ穿いて、立派なこしらへ大小だいせうを帯びてゐる。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
あッと言う間に、すらり抜いた刀を、ブランと片手にぶらげて、喬之助は、あらぬ方を見詰みつめて立っている。その眼にはまとまりがなく、着物の前が割れて、だらしなく下着したぎが見えているのだ。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
つくゑまへにマツチはつて、かれれをてゐながら、其癖そのくせ大聲おほごゑげて小使こづかひんでマツチをつていなどとひ、女中ぢよちゆうのゐるまへでも平氣へいき下着したぎ一つであるいてゐる、下僕しもべや、小使こづかひつかまへては
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
わたくしはじめておにかかったときのお服装なりは、上衣うわぎしろ薄物うすもので、それに幾枚いくまいかの色物いろもの下着したぎかさね、おびまえむすんでダラリとれ、そのほか幾条いくすじかの、ひらひらしたながいものをきつけてられました。
下着したぎうばへ、』
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
つくえまえにマッチはあって、かれはそれをていながら、そのくせ大声おおごえげて小使こづかいんでマッチをっていなどとい、女中じょちゅうのいるまえでも平気へいき下着したぎ一つであるいている、下僕しもべや、小使こづかいつかまえては
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
下着したぎ
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
病院服びょういんふく下着したぎ上靴うわぐつなど、小腋こわきかかえて。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
病院服びやうゐんふく下着したぎ上靴抔うはぐつなど小腋こわきかゝへて。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)