“けんげき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
剣戟84.6%
劔戟5.1%
劍戟2.6%
剣劇2.6%
劍㦸2.6%
嫌隙2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
流行の女剣戟けんげきがかかっていて、座の前に、その剣戟女優が太股ふともももあらわに大見得を切っている一種奇矯な看板が出ている。
如何なる星の下に (新字新仮名) / 高見順(著)
武裝ぶさうせる幾多いくた海賊かいぞくどもに/\劔戟けんげき振翳ふりかざしつゝ、彼方かなた甲板かんぱんから此方こなた乘移のりうつり、たがひ血汐ちしほながして勝敗しようはいあらそふのであるから、海賊かいぞくてば其後そのゝち悲慘ひさんなる光景くわうけいまでもないが
る/\うち長蛇ちやうだ船列せんれつ横形わうけいれつへんじて、七せき海賊船かいぞくせん甲板かんぱんには月光げつくわう反射はんしやして、劍戟けんげききらめくさへゆ、本艦ほんかん士官しくわん水兵すいへい一時いちじ憤激ふんげきまゆげた
海賊船かいぞくせん此時このとき砲戰ほうせんもどかしとやおもひけん、なかにも目立めだ三隻さんせき四隻しせき一度いちど船首せんしゆそろへて、疾風しつぷう迅雷じんらい突喚とつくわんきたる、劍戟けんげきひかりきらめその甲板かんぱんには、衝突しやうとつとも本艦ほんかん乘移のりうつらんず海賊かいぞくども身構みがまへ
はうとして、ふとおのれかへりみてあきかへつた。這個この髯斑ひげまだらまなこつぶらにしておもあか辺塞へんさい驍将げうしやうたいして、しかことさむには、当時たうじ流行りうかう剣劇けんげき朱鞘しゆざや不可いけず講談かうだんものゝ鉄扇てつせんでも不可いけない。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
働くべし決していかりはつし刀などに手をかけ給ふな町奉行の役宅にて劍㦸けんげきの沙汰に及べば不屆者ふとゞきものと召捕て繩を掛ん呉々も怒を愼み給へと云含め猶種々と密談みつだんに及びし内既に黄昏たそがれになりしかば山内は四方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
毅堂は選集の中に遠山雲如の作を除いて載せなかった。これがため二家の間に他日嫌隙けんげきを生じた事は毅堂がその郷友森春濤に送った書簡に見えている。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)