馬鹿野郎ばかやらう)” の例文
馬鹿野郎ばかやらうなにをしてる。まるで文句もんくわからないから、巖谷いはやくるまけつけて、もううちてゐるんだ。うつそりめ、なにをしてる。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それがいやだからおれかはりに弥吉やきち馬鹿野郎ばかやらうつて、一でこり/\するやうにしてやらう。
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
馬鹿野郎ばかやらうよばはりは太吉たきちをかこつけにれへのあてこすり、むかつて父親てゝおや讒訴ざんそをいふ女房にようぼう氣質かたぎれがおしへた、おりきをになら手前てまへ魔王まわう商買人しようばいにんのだましはれてれど
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わかつたか馬鹿野郎ばかやらう!』と、イワン、デミトリチはさけんで、こぶしかためてたゝく。『やいけろ! けろ! けんか! 開けんなら打破ぶちこはすぞ! 人非人ひとでなし! 野獸けだもの!』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「はあ、うそふまい、馬鹿野郎ばかやらうきさまおやぢと、おれ兄弟分きやうだいぶんだぞ。これ。」
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
馬鹿野郎ばかやらうめとのゝしりながらふくろをつかんでうら空地あきち投出なげいだせば、かみやぶれてまろ菓子くわしの、たけのあらがきうちこえてどぶなか落込おちこむめり、げん七はむくりときておはつと一こゑおほきくいふになに御用ごようかよ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
汝竟想喫天龍肉耶なんぢつひにてんりうのにくをくらはんとおもふか馬鹿野郎ばかやらう
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)