トップ
>
近来
>
きんらい
ふりがな文庫
“
近来
(
きんらい
)” の例文
旧字:
近來
要するに東京が日々攻め寄せる。以前聞かなかった
工場
(
こうば
)
の汽笛なぞが、
近来
(
きんらい
)
明け方の夢を驚かす様になった。村人も
寝
(
ね
)
ては居られぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「
御米
(
およね
)
、
近来
(
きんらい
)
の
近
(
きん
)
の字はどう書いたっけね」と尋ねた。細君は別に
呆
(
あき
)
れた様子もなく、若い女に特有なけたたましい笑声も立てず
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
近来
(
きんらい
)
は
澱粉
(
でんぷん
)
製造の会社が設立せられ、この球根を集め
砕
(
くだ
)
きそれを製しているが、白色無毒な良好澱粉が製出せられ、食用に
供
(
きょう
)
せられる。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
近来
(
きんらい
)
日本という国を、
わが国
(
ユー・エス・エー
)
にとって
頗
(
すこぶ
)
る強大なる敵なりという宣伝を始めたが、国民大衆にはあまり消化されていない。
諜報中継局
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そも/\
縮
(
ちゞみ
)
と
唱
(
とな
)
ふるは
近来
(
きんらい
)
の事にて、むかしは此国にても
布
(
ぬの
)
とのみいへり。布は
紵
(
を
)
にて
織
(
お
)
る物の
総名
(
そうみやう
)
なればなるべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
主人は花前が
近来
(
きんらい
)
の
変化
(
へんか
)
のありのままを
語
(
かた
)
ったのち、
今後
(
こんご
)
あるいは
意外
(
いがい
)
の
回復
(
かいふく
)
をみるかもしれぬと注意した。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
蛙
(
かえる
)
を食べ始めたのもフランス人だと聞いた。食用蛙は
近来
(
きんらい
)
日本でも養殖されるが、本場のフランスに
於
(
おい
)
てさえまだなかなか
普遍
(
ふへん
)
的な食物とはなっていないようだ。
異国食餌抄
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
その
夜
(
よ
)
のことです。この
辺
(
あた
)
りには
近来
(
きんらい
)
なかったような
暴風
(
あらし
)
が
吹
(
ふ
)
き、
波
(
なみ
)
が
荒
(
あ
)
れ
狂
(
くる
)
ったのであります。
黒い旗物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
奥州筋
(
おうしうすぢ
)
近来
(
きんらい
)
の
凶作
(
きようさく
)
に
此寺
(
このてら
)
も
大破
(
たいは
)
に
及
(
およ
)
び、
住持
(
ぢうじ
)
となりても
食物
(
しよくもつ
)
乏
(
とぼ
)
しければ
僧
(
そう
)
も
不住
(
すまず
)
、
明寺
(
あきでら
)
となり、
本尊
(
ほんぞん
)
だに
何方
(
いづかた
)
へ
取納
(
とりおさめ
)
しにや
寺
(
てら
)
には
見
(
み
)
えず、
庭
(
には
)
は
草深
(
くさふか
)
く、
誠
(
まこと
)
に
狐梟
(
こけう
)
のすみかといふも
余
(
あまり
)
あり。
甲冑堂
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
近来
(
きんらい
)
汎米人以外のいかなる外国人も、入国を許可しませんから従って、どんなに大仕掛けの戦備ができているか、あまり外へは、
洩
(
も
)
れないのです。
地球要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それで
近来
(
きんらい
)
主人は、ある
場合
(
ばあい
)
にどなることはどなっても、きょうのようにしりを
結
(
むす
)
ばぬことがおおいのだ。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
唐土
(
もろこし
)
に
是
(
これ
)
を
火井
(
くわせい
)
といふ。
近来
(
きんらい
)
此地獄谷に家を作り、
地火
(
ちくわ
)
を以て
湯
(
ゆ
)
を
燂
(
わか
)
し、
客
(
きやく
)
を
待
(
まち
)
て
浴
(
よく
)
さしむ、夏秋のはじめまでは
遊客
(
いうかく
)
多し。此火井他国にはきかず、たゞ越後に多し。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
氏は
近来
(
きんらい
)
女の中でも
殊
(
こと
)
に日本の芸者
及
(
およ
)
びそうした趣味の女を嫌う
様
(
よう
)
です。
岡本一平論:――親の前で祈祷
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
唯将軍と余の間に一の
縁
(
えん
)
を作ったに過ぎぬ。乃木将軍夫妻程
死花
(
しにばな
)
が
咲
(
さ
)
いた人々は
近来
(
きんらい
)
絶無
(
ぜつむ
)
と云ってよい。大将夫妻は実に日本全国民の
崇拝
(
すうはい
)
愛慕
(
あいぼ
)
の
的
(
まと
)
となった。乃木文学は一時に山をなして出た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
唐土
(
もろこし
)
に
是
(
これ
)
を
火井
(
くわせい
)
といふ。
近来
(
きんらい
)
此地獄谷に家を作り、
地火
(
ちくわ
)
を以て
湯
(
ゆ
)
を
燂
(
わか
)
し、
客
(
きやく
)
を
待
(
まち
)
て
浴
(
よく
)
さしむ、夏秋のはじめまでは
遊客
(
いうかく
)
多し。此火井他国にはきかず、たゞ越後に多し。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
終
(
おわ
)
りに氏の
近来
(
きんらい
)
の
逸話
(
いつわ
)
を伝えます。
岡本一平論:――親の前で祈祷
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
“近来”の意味
《名詞》
近 来(きんらい)
近頃。最近。
(出典:Wiktionary)
近
常用漢字
小2
部首:⾡
7画
来
常用漢字
小2
部首:⽊
7画
“近来”で始まる語句
近来者