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見立
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みたて
ふりがな文庫
“
見立
(
みたて
)” の例文
だツて
紳士程
(
しんしほど
)
金満家
(
きんまんか
)
にもせよ、
実
(
じつ
)
は
弁天
(
べんてん
)
も
男子
(
だんし
)
に
見立
(
みたて
)
たいのさ。と
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
ると
背後
(
うしろ
)
の
襖
(
ふすま
)
を
開
(
あ
)
けて。浅「
僕
(
ぼく
)
が
弁天
(
べんてん
)
です、
僕
(
ぼく
)
が
弁天
(
べんてん
)
さ。 ...
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そしてこんな不意な儲けをするのも、自分の
女房
(
かない
)
の
見立
(
みたて
)
が善かつたからだと思つて、満足さうに
煙
(
けぶり
)
をぱつと鼻の穴から吹き出した。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
これは
見立
(
みたて
)
の句であろうと思う。枯蘆のほとりにいる鷺の白いのを、
残
(
のこ
)
ンの雪に擬したので、実際枯蘆に雪が残っているわけではない。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
さて我山中に入り
場所
(
ばしよ
)
よきを
見立
(
みたて
)
、木の
枝
(
えだ
)
藤蔓
(
ふぢつる
)
を以て
仮
(
かり
)
に
小屋
(
こや
)
を作りこれを
居所
(
ゐどころ
)
となし、おの/\犬を
牽
(
ひき
)
四方に
別
(
わかれ
)
て熊を
窺
(
うかゞ
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
『お
見立
(
みたて
)
』と言つて、
別離
(
わかれ
)
の酒を斯の
江畔
(
かうはん
)
の休茶屋で
酌交
(
くみかは
)
すのは、送る人も、送られる人も、共に/\長く忘れまいと思つたことであつたらう。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
中にも良三の父は神田
松枝町
(
まつえだちょう
)
に開業して、市人に
頓才
(
とんさい
)
のある、
見立
(
みたて
)
の上手な医者と称せられ、その
肥胖
(
ひはん
)
のために
瞽者
(
こしゃ
)
と
看錯
(
みあやま
)
らるる
面
(
おもて
)
をば
汎
(
ひろ
)
く
識
(
し
)
られて、家は富み栄えていた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
見立
(
みたて
)
奉公
(
ほうこう
)
に
差遣
(
さしつか
)
はし可申
何
(
いづ
)
れ出府の上御相談に及ぶべく候委細は
筆紙
(
ひつし
)
に
盡
(
つく
)
し難く
早々
(
さう/\
)
以上
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と、孝子が、ヒラヒラと見せびらかした一枚には「明治文学界八犬士」の
見立
(
みたて
)
がある。滝沢
馬琴
(
ばきん
)
の有名な作、八犬伝の八犬士の気質
風貌
(
ふうぼう
)
を、明治文壇第一期の人々に見立てたのだ。
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
ふところに収めたる当世風の
花簪
(
はなかんざし
)
、一世一代の
見立
(
みたて
)
にて、安物ながらも江戸の
土産
(
みやげ
)
と、汗を拭きふき銀座の店にて
購
(
か
)
ひたるものを取出して、
昔日
(
むかし
)
の
少娘
(
こむすめ
)
のその時五六歳なりしものゝ名を呼べば
三日幻境
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
貸さる我が羽織の上へ重ね
被
(
き
)
ても大きければ向ふ山風に吹き孕みて
恰
(
あた
)
かも
母衣
(
ほろ
)
の如し
後
(
あと
)
の馬の露伴梅花の兩子いろ/\に
見立
(
みたて
)
て
嘲
(
あざ
)
み笑ふ
此
(
こゝ
)
は信濃の
山中
(
やまなか
)
なり
見惡
(
みにく
)
しとて
寒
(
さぶ
)
さにかへられんや左云ふ君等の顏の色を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
それは手合せがなかっただけに面白い
見立
(
みたて
)
にはなる。
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
見立
(
みたて
)
の句である。「はるもやゝ」は芭蕉の「春もやゝけしきとゝのふ月と梅」などと同じく、「漸々」の意であろうと思う。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
斯う
内儀
(
かみ
)
さんは話した後で、長く居る療養の客の中には松林の間に眺めの
好
(
い
)
い
借屋
(
しやくや
)
を
見立
(
みたて
)
て、海に近く住んで見る人なぞもあるが、いづれも
終
(
しまひ
)
には寂しがつて
灯火
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
甲「
流石
(
さすが
)
は渡邊
氏
(
うじ
)
の
見立
(
みたて
)
だ、あれは拾俵では安い、百石がものはあるよ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この二人が文壇の
見立
(
みたて
)
を探しだして、面白がって、くらべっこをした。
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
見立
(
みたて
)
の句ではあるが、別に厭味に陥っていないのは、「達磨に著るや」といってのけたためであろう。他人の姿を見た句でなしに、自己の姿を客観したもののような気がする。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“見立”で始まる語句
見立替
見立違
見立役
見立行
見立角力