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ちよしや
これも、
偉い
婦人の
傳記の
通り、
著者も
讀者も
婦人だといふ
事は、
必ずしも、
他の
書物よりも
推奬すべき
理由にはなりさうもない。
著者の
名前も
作物の
名前も、一
度は
新聞の
廣告で
見た
樣でもあり、
又全く
新奇の
樣でもあつた。
實に
著者の
如きは、
地震學が
今日以上に
進歩しなくとも、
震災の
殆んど
全部はこれを
免れ
得る
手段があると
考へてゐるものゝ
一人である。
著者は
初め
此話が
南洋傳來のものではあるまいか、と
疑つてみたこともあるが、
近頃研究の
結果、さうでないように
思はれて
來たのである。
著者が
七年前に
見たときは、つぎの
大噴火は、
或は
十年以内ならんかとの
意見が
多かつたが、この
年の
九月三十日に
見たときは、
大噴火の
時機切迫してゐるように
思はれた。
實に
著者の
如きも
日本に
於てこの
現象を
目撃した
一人である。