トップ
>
粉砕
>
ふんさい
ふりがな文庫
“
粉砕
(
ふんさい
)” の例文
旧字:
粉碎
「みなさんの調査では、針目博士はからだを
粉砕
(
ふんさい
)
して、死んだのだろうという結論になっていますね。ぼくもだいたいそれに賛成します」
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ドクトルはその
後
(
あと
)
を
睨
(
にら
)
めていたが、ゆきなりブローミウム
加里
(
カリ
)
の
壜
(
びん
)
を
取
(
と
)
るより
早
(
はや
)
く、
発矢
(
はっし
)
とばかりそこに
投
(
なげ
)
付
(
つけ
)
る、
壜
(
びん
)
は
微塵
(
みじん
)
に
粉砕
(
ふんさい
)
してしまう。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
天文以来、すでに幾回、
干戈
(
かんか
)
のあいだにまみえても、容易に、彼の中核を
粉砕
(
ふんさい
)
しあたわぬも、つまりは彼の用兵の妙と、その智謀の並ならぬにある。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
当時の微温的なロマンティシズムの音楽を
粉砕
(
ふんさい
)
して新しき理知の音楽へのスタートを開き音芸術の表現力のために気を吐いたことは想像以上である。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
私はまったく、
粉砕
(
ふんさい
)
された気持であった。私にも笹川の活きた生活ということの意味が、やや解りかけた気がする。
遁走
(新字新仮名)
/
葛西善蔵
(著)
▼ もっと見る
彼
(
かれ
)
は、
絶体絶命
(
ぜったいぜつめい
)
を
感
(
かん
)
じた。
数秒
(
すうびょう
)
の
後
(
のち
)
に、
自分
(
じぶん
)
の
体
(
からだ
)
が、
幾
(
いく
)
十
尺
(
しゃく
)
の
高
(
たか
)
いところから
地上
(
ちじょう
)
に
落下
(
らっか
)
して
粉砕
(
ふんさい
)
するのだと
意識
(
いしき
)
するや、
不思議
(
ふしぎ
)
にも、
気力
(
きりょく
)
が
出
(
で
)
て
跳
(
は
)
ね
上
(
あ
)
がった。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
頭蓋骨は
粉砕
(
ふんさい
)
され、極度に歪められた顔面は、凝結した赤黒い血痕に依って物凄く
色彩
(
いろど
)
られていた。
デパートの絞刑吏
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
人の三倍も四倍も
復讐心
(
ふくしゅうしん
)
の強い男なのであるから、また、そうなると人の五倍も六倍も残忍性を発揮してしまう男なのであるから、たちどころにその犬の
頭蓋骨
(
ずがいこつ
)
を、めちゃめちゃに
粉砕
(
ふんさい
)
し
畜犬談:―伊馬鵜平君に与える―
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
その希望が、「どうせ解りゃしません」という簡単な彼の
一言
(
いちごん
)
で、みごとに
粉砕
(
ふんさい
)
されてしまって見ると、私はわざわざ浅草まで行く必要がなかったのだと、自分を考えない訳に行かなかった。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私も実際
嬉
(
うれ
)
しかったのです。あんなに
頑強
(
がんきょう
)
に見えたシカゴ軍があんまりもろく
粉砕
(
ふんさい
)
されたからです。
斯
(
こ
)
う云ってはなんだか野球のようですが全くそうでした。そこで
電鈴
(
でんれい
)
がずいぶん永く鳴りました。
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
金博士の
頭蓋骨
(
ずがいこつ
)
は
粉砕
(
ふんさい
)
せられ、こんどこそ息の根がとまったろうと思われたが、あにはからんや、粉砕したのはシャンデリアだけであった。
大使館の始末機関:――金博士シリーズ・7――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
の古語を
践
(
ふ
)
んで、一玄蕃を
粉砕
(
ふんさい
)
するにも、美濃から引ッさげて来た全軍を
注
(
そそ
)
いだのである。——が、彼はその量をもって
妄信
(
もうしん
)
している愚者ではない。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二人の婚約は、父の怒りの前に
粉砕
(
ふんさい
)
されたのも、世の常のことである。二人は
割
(
さ
)
かれて監視された。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
「
呪
(
のろ
)
わば
穴
(
あな
)
二つだ!」と、
彼
(
かれ
)
は、いいながら、
石塊
(
せきかい
)
を
投
(
な
)
げつけて、一
撃
(
げき
)
のもとに、かえるもとかげももろともに
粉砕
(
ふんさい
)
して、
目
(
め
)
の
前
(
まえ
)
の
忌
(
い
)
まわしい
光景
(
こうけい
)
を
払拭
(
ふっしょく
)
しようと
気
(
き
)
が
焦
(
あせ
)
ったのです。
老工夫と電灯:――大人の童話――
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
が、光秀の前面は、ある程度で
停頓
(
ていとん
)
を見てしまった。しかしそれは主隊として、ここで彼が絶対に
粉砕
(
ふんさい
)
して見せなければならない——敵の牙城八上との
対峙
(
たいじ
)
であった。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いくら
独
(
ひと
)
り
歩
(
ある
)
きをさせてある妹だからといって、
顔面
(
かお
)
が
粉砕
(
ふんさい
)
してはいるが、身体の其の他の部分に何か見覚えの特徴があったろうし、また衣類や所持品が同じだといっても
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
が、その野心と希望ははかなくも
粉砕
(
ふんさい
)
されてしまった。ルービンシュタインやザレンバは
苛酷
(
かこく
)
な批評を下して、改作しなければ音楽協会の演奏番組に
載
(
の
)
せるわけにはいかないと宣告した。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
そして、それと知るからは、何のためらいや候うべき、彼の望みにまかせて、すぐにも
粉砕
(
ふんさい
)
撃滅を与えてやるが、お味方にとっても、唯一つの御方針と申すしかございません
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
どんな方法をとっても、このX号の野心は
粉砕
(
ふんさい
)
しなければならないが、さてその方法は——
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「第四艦隊発警報。——敵ノ超重爆撃機二機ヲ、
遂
(
つい
)
ニ南方ニ見失エリ。他ノ一機ハ高角砲ニヨリ
粉砕
(
ふんさい
)
シ、他ノ一機ハ海中ニ墜落セシメタリ。本艦隊モ駆逐艦一隻損傷ヲ受ケタリ」
空襲警報
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
何よりも、人間は犬畜生以下ではないぞと、幕府の法規を
粉砕
(
ふんさい
)
してくれたことが、うれしくてたまらない。彼等の士道は、それで充分だ。人間全体にとって、意義がある
快挙
(
かいきょ
)
だといってよい
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いったい
何故
(
なにゆえ
)
に第二の爆発が起こったのであろうか。それは前回のものよりもはるかに強烈なるものであって、博士邸をまったく
粉砕
(
ふんさい
)
してしまったのをみても、そのはげしさがわかる。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そのとき夫人の右手が、のびると見る間に、
硝子
(
ガラス
)
窓越しに、
短銃
(
ピストル
)
が怪物に向ってうち放された。怪物は真正面から射撃されて、その
顔面
(
がんめん
)
を
粉砕
(
ふんさい
)
されたと思いきや、平気な顔をつき出して
人造人間殺害事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかし、じつは針目博士は、あの爆破事件のとき、
粉砕
(
ふんさい
)
したこの研究室と運命をともになすったように聞いていたのですから、もう博士はこの世に生きていらっしゃらないと思っていました。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「いやいや、まだまだゆだんは
禁物
(
きんもつ
)
だ。X号は、このうえ何を考えだすか、知れないのだから、なんとかして、あいつをこっぱみじんに
粉砕
(
ふんさい
)
してしまわないと、どうしても安心はできないよ」
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それを原子ロケット砲で
粉砕
(
ふんさい
)
するんだ
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“粉砕”の意味
《名詞》
粉 砕(ふんさい)
細かく砕くこと。
完全に打ち破ること。
(出典:Wiktionary)
粉
常用漢字
小5
部首:⽶
10画
砕
常用漢字
中学
部首:⽯
9画
“粉砕”で始まる語句
粉砕筒