トップ
>
空言
>
そらごと
ふりがな文庫
“
空言
(
そらごと
)” の例文
「私の言は、決して、
空言
(
そらごと
)
ではありません。——かくの如く、いつにてもあれ、将門討伐の官命はあることになっているのです」
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あかり
窓
(
まど
)
よりのぞきやすらんとたはむれにおどせば、よめもむすめも
空言
(
そらごと
)
のたまふなと口にはいへど、母の左右によりつきておそるゝさま也けり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
召抱へ候と云ば越前守殿
否々
(
いや/\
)
渠
(
かれ
)
が
輕蔑
(
ないがしろ
)
になすには有間じ是は正しき
舊來
(
きうらい
)
家付の家來に付其
許
(
もと
)
の
我意
(
がい
)
を
異見
(
いけん
)
に及び
兎角
(
とかく
)
邪魔
(
じやま
)
に成故ならん
然樣
(
さやう
)
の
空言
(
そらごと
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
すべてそれらの名目は、美辞麗句であり
空太鼓
(
からだいこ
)
であり
空言
(
そらごと
)
である。そのふくらみは針でひと突きすれば縮んでしまう。
死刑囚最後の日
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
蘭子の父はその美しい妻を
囮
(
おとり
)
にして、ちょくちょく
美人局
(
つつもたせ
)
を働いていたというから、今度の犯人も恐らく蘭子の母親の甘い
空言
(
そらごと
)
に酔わされた一人であろう。
江川蘭子
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
善導の御釈偽りならずば
法然聖人
(
ほうねんしょうにん
)
の
御勧化
(
ごかんげ
)
よも
空言
(
そらごと
)
ではありますまい。(間)いやたとい法然聖人にだまされて地獄に
堕
(
お
)
ちようとも私は恨みる気はありません。
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
また天下の
空言
(
そらごと
)
だろうと思えるので、気強く「只今は心もちが悪うございますので、いずれ後ほど——」
かげろうの日記
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
われは御覧の通り、面相の醜きより菩提心を起して仏道に入りし者なりとて、
空言
(
そらごと
)
真事
(
まごと
)
取り交ぜて、尋常の六部らしく諸国の有様を物語るに、聞き終りし和尚は関羽鬚を長々と撫で卸しつ。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私達は先生の氣焔が餘に
空言
(
そらごと
)
であつたのに、失望せずにはゐられなかつた。
猫又先生
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
もしそうでないとすれば他力の信仰は畢竟
空言
(
そらごと
)
でなければならぬ。
語られざる哲学
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
マーキュ
空想家
(
ゆめをみるをとこ
)
は
囈言
(
ねごと
)
や
空言
(
そらごと
)
を
言
(
い
)
ふのが
癖
(
くせ
)
ぢゃといふことを。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そのなかにまれにありつる
空言
(
そらごと
)
も憎ふはあらじ思ひ出つれば
かろきねたみ
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
いよ/\一室をてらさば吾が身上のこらずの
力
(
ちから
)
を
尽
(
つく
)
して
求
(
もと
)
むべし、
媒
(
なかだち
)
して玉はるべしといひしが、そのゝちなにの
便
(
たより
)
もなくてやみぬ、
空言
(
そらごと
)
にてありしと思はる云云。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
涙がこぼれてくると、胸につかえていた
空言
(
そらごと
)
までが、苦もなく、真実そうにスラスラ口へ出てきた。
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ずいぶん有り触れた
空言
(
そらごと
)
さえ書いてあるようだから、自分の並々ならぬ身の上を日記につけて見たら、そんなものよりも反って珍らしがってくれる人もあるかも知れない。
かげろうの日記
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
引出
(
ひきいだ
)
すなり
加之
(
そのうへ
)
御邊の
居間
(
ゐま
)
の金子
紛失
(
ふんじつ
)
は伴佐十郎建部郷右衞門の兩人が
盜取
(
ぬすみとり
)
しと云事
確固
(
たしか
)
なる
證據
(
しようこ
)
有
(
あり
)
や是とても其身の惡事を
隱
(
かく
)
さんが爲に跡方もなき
空言
(
そらごと
)
を申
立
(
たて
)
渠等
(
かれら
)
兩人に
惡名
(
あくめい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ロミオ
囈言
(
ねごと
)
や
空言
(
そらごと
)
の
中
(
うち
)
にも
動
(
うご
)
かぬ
眞理
(
まこと
)
が
籠
(
こも
)
ってゐる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
いよ/\一室をてらさば吾が身上のこらずの
力
(
ちから
)
を
尽
(
つく
)
して
求
(
もと
)
むべし、
媒
(
なかだち
)
して玉はるべしといひしが、そのゝちなにの
便
(
たより
)
もなくてやみぬ、
空言
(
そらごと
)
にてありしと思はる云云。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
理左衞門は得たりと九助に向ひ其方は
言語道斷
(
ごんごだうだん
)
の惡人なり先日獄屋に於て白状致せしを今又
然樣
(
さやう
)
の
空言
(
そらごと
)
を申上ば
汝
(
おのれ
)
又
(
また
)
骨
(
ほね
)
を
碎
(
くだ
)
き肉を
醢
(
ひしほ
)
にしても云さすぞ少しく
甘
(
あま
)
き
詞
(
ことば
)
を
懸
(
かく
)
れば直樣事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
両人
炬
(
たいまつ
)
をふりてらしてこゝかしこをみるに光るものさらになく、また
怪
(
あや
)
しむべきをみず、さては人のいふは
空言
(
そらごと
)
ならん、いざとて
皈
(
かへ
)
らんとしけるに、水上
俄
(
にはか
)
に
光明
(
くわうみやう
)
を
放
(
はな
)
つ
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
両人
炬
(
たいまつ
)
をふりてらしてこゝかしこをみるに光るものさらになく、また
怪
(
あや
)
しむべきをみず、さては人のいふは
空言
(
そらごと
)
ならん、いざとて
皈
(
かへ
)
らんとしけるに、水上
俄
(
にはか
)
に
光明
(
くわうみやう
)
を
放
(
はな
)
つ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
“空”で始まる語句
空
空地
空虚
空想
空洞
空腹
空家
空気
空嘯
空手