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しんめ
ふりがな文庫
“
神馬
(
しんめ
)” の例文
猿田彦
(
さるだひこ
)
が通り、美くしく化粧したお稚児が通り、馬に乗つた
禰宜
(
ねぎ
)
が通り、
神馬
(
しんめ
)
が通り、宮司の馬車が通り、勅使が通り、行列は
終
(
しまひ
)
になつたが
住吉祭
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
八五郎の
奴
(
やつ
)
は、八幡樣の
神馬
(
しんめ
)
の生れ變りで、福徳圓滿、富貴望むが儘なるべし——は少し
眉唾
(
まゆつば
)
だが、顏の長いところは、馬に縁がないでもない。
銭形平次捕物控:304 嫁の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
まッ先におどりこんできたのは、高尾の
神馬
(
しんめ
)
、
月毛
(
つきげ
)
の
鞍
(
くら
)
にまたがった
加賀見忍剣
(
かがみにんけん
)
、例の
禅杖
(
ぜんじょう
)
をふりかぶって
真一文字
(
まいちもんじ
)
に
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……覗くと、静まり返った正面の
階
(
きざはし
)
の
傍
(
かたわら
)
に、
紅
(
べに
)
の手綱、朱の
鞍
(
くら
)
置いた、つくりものの白の
神馬
(
しんめ
)
が
寂寞
(
せきばく
)
として
一頭
(
ひとつ
)
立つ。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
したしく御覧になれようというもの。そのうえ、腕にまかせて
神馬
(
しんめ
)
をお彫りなされば、それらの名品と肩を
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
ただ一つここで
御披露
(
ごひろう
)
して
置
(
お
)
きたいと
思
(
おも
)
いますことは、
神馬
(
しんめ
)
の
件
(
けん
)
で……。つまり
不図
(
ふと
)
した
動機
(
どうき
)
から
小桜神社
(
こざくらじんじゃ
)
に
神馬
(
しんめ
)
が一
頭
(
とう
)
新
(
あら
)
たに
飼
(
か
)
われることになったのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
一
(
ひと
)
かたまりとなって、たてがみをなびかせた
金色
(
きんいろ
)
のししの
姿
(
すがた
)
となったり、
高
(
たか
)
くかけあがる
神馬
(
しんめ
)
の
形
(
かたち
)
をつくったりして、はるかの
青々
(
あおあお
)
とした
地平線
(
ちへいせん
)
を
目
(
め
)
ざして、うごいていたのでした。
空にわく金色の雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
神馬
(
しんめ
)
か
天馬
(
てんば
)
か
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
……覗くと、静まり返つた正面の
階
(
きざはし
)
の
傍
(
かたわら
)
に、
紅
(
べに
)
の
手綱
(
たづな
)
、
朱
(
しゅ
)
の
鞍
(
くら
)
置いた、つくりものの自の
神馬
(
しんめ
)
が
寂寞
(
せきばく
)
として
一頭
(
ひとつ
)
立つ。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それが気にかかるらしく、楼門の石段を降りて、ふかい木蔭の中にある一棟の小屋を
窺
(
うかが
)
ってみると、その中には、白い
神馬
(
しんめ
)
が繋がれているのだった。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
徳川時代にはそれが政治的にまで利用されて、あらゆる神社には僧侶が居り、別当として勢威を揮い、大きな寺には矢大臣を祭り、
神馬
(
しんめ
)
までも出たというのです。
奇談クラブ〔戦後版〕:07 観音様の頬
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
『
姫
(
ひい
)
さまが
今回
(
こんかい
)
神社
(
じんじゃ
)
にお
入
(
はい
)
りなされるにつけては、
是非
(
ぜひ
)
神馬
(
しんめ
)
が一
頭
(
とう
)
欲
(
ほ
)
しいと
思
(
おも
)
いまするが……。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
任は重いぞ、作阿弥! 母と娘のたましいをしずめる、気高き
神馬
(
しんめ
)
を彫りあげてくれい
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「婆よ、あの
神馬
(
しんめ
)
小屋にいる馬は、よい馬ぞよ。加茂の
競
(
くら
)
べ
馬
(
うま
)
に出したら、あれこそ第一でがなあろうに」
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と坊主が呼ぶと、スツと
畳
(
たた
)
んで、
貴女
(
きじょ
)
が地に落した
涼傘
(
ひがさ
)
は、
身震
(
みぶるい
)
をしてむくと起きた。手まさぐり
給
(
たま
)
へる緋の
総
(
ふさ
)
は、
忽
(
たちま
)
ち
紅
(
くれない
)
の
手綱
(
たづな
)
に
捌
(
さば
)
けて、朱の
鞍
(
くら
)
置
(
お
)
いた白の
神馬
(
しんめ
)
。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『ナニ
神馬
(
しんめ
)
?』と
私
(
わたくし
)
はびっくりしまして『そなたは
又
(
また
)
何
(
ど
)
うしてそんな
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
い
出
(
だ
)
すのじゃ……。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
神馬
(
しんめ
)
の
大彫
(
おおぼ
)
りもの……
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
と坊主が呼ぶと、スッと畳んで、
貴女
(
きじょ
)
が地に落した涼傘は、
身震
(
みぶるい
)
をしてむくと起きた。手まさぐりたまえる緋の
総
(
ふさ
)
は、たちまち
紅
(
くれない
)
の手綱に
捌
(
さば
)
けて、朱の
鞍
(
くら
)
置いた白の
神馬
(
しんめ
)
。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
なんと毛なみの
美
(
うる
)
わしい馬だろうと——それにはなみいるものが、ちょッと気をうばわれたが、よく見ると、名馬のはずだ、これは
御岳
(
みたけ
)
神社の
御厩
(
みうまや
)
に
飼
(
か
)
われてある「
草薙
(
くさなぎ
)
」とよぶ
神馬
(
しんめ
)
である。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
というと、
巽小文治
(
たつみこぶんじ
)
、ひらりと
神馬
(
しんめ
)
草薙
(
くさなぎ
)
の
鞍
(
くら
)
つぼにかるく飛びのった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あの
神馬
(
しんめ
)
小屋の軒にぶらさがっている、め組の赤い提灯さ」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
信長は、一領の
神馬
(
しんめ
)
を、宮のお
厩
(
うまや
)
に献上して
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“神馬”の解説
神馬(しんめ/じんめ、かみうま)は、神が騎乗する馬として神聖視された馬である。日本の神社に奉献され、あるいは祭事の際に登場する馬を指す。馬の種類に特に決まりはないが、一般的に白馬を重んじる。
(出典:Wikipedia)
神
常用漢字
小3
部首:⽰
9画
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
“神馬”で始まる語句
神馬小屋
神馬小舎