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盤石
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ばんじやく
ふりがな文庫
“
盤石
(
ばんじやく
)” の例文
亭主
(
ていしゆ
)
が
答
(
こた
)
へて、
如何
(
いか
)
にも、
此
(
こ
)
の
辺
(
へん
)
で
噂
(
うはさ
)
するには、
春
(
はる
)
の
曙
(
あけぼの
)
のやうに、
蒼々
(
あを/\
)
と
霞
(
かす
)
んだ、
滑
(
なめら
)
かな
盤石
(
ばんじやく
)
で、
藤色
(
ふぢいろ
)
がゝつた
紫
(
むらさき
)
の
筋
(
すぢ
)
が、
寸分
(
すんぶん
)
違
(
たが
)
はず、
双六
(
すごろく
)
の
目
(
め
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
寢てゐる病人はまたうなされ出したが、今度は何かの
怨靈
(
をんれう
)
が
盤石
(
ばんじやく
)
の重りを以つて息の根を押し止めようとしてゐるのを、四苦八苦のもがきで逃げようとするやうなありさまがあり/\と見えた。
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
たゞ
他所
(
たしよ
)
の者は
渋海川
(
しぶみがは
)
の
氷見
(
こほりみ
)
とて、花見のやうに
酒肴
(
しゆかう
)
をたづさへ
岸
(
きし
)
に
彩筵
(
はなござ
)
毛氈
(
まうせん
)
などしきてこれを見る。大小
幾
(
いく
)
万の
氷片
(
こほりのわれ
)
水晶
(
すゐしよう
)
の
盤石
(
ばんじやく
)
のごときが、
藍
(
あゐ
)
のやうなる浪に
漂
(
たゞよ
)
ひながるゝは目ざましき
荘観
(
みもの
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
盤石
(
ばんじやく
)
に圧し伏せられし
薔薇
(
ばら
)
の花石をはねのけ
照
(
てり
)
深みかも
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
双六
(
すごろく
)
は
確
(
たしか
)
にあり。
天工
(
てんこう
)
の
奇蹟
(
きせき
)
の
故
(
ゆゑ
)
に、
四五六
(
しごろく
)
また
双六谷
(
すごろくだに
)
と
其処
(
そこ
)
を
称
(
とな
)
へ、
温泉
(
をんせん
)
も
世
(
よ
)
の
聞
(
き
)
こえに、
双六
(
すごろく
)
の
名
(
な
)
を
負
(
お
)
はするが、
谷
(
たに
)
を
究
(
きは
)
めて、
盤石
(
ばんじやく
)
を
見
(
み
)
たものは
昔
(
むかし
)
から
誰
(
だれ
)
も
無
(
な
)
い。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
盤石
(
ばんじやく
)
と
誓
(
ちかひ
)
堅く
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
其時
(
そのとき
)
坐
(
すは
)
つて
居
(
ゐ
)
た
蒲団
(
ふとん
)
が、
蒼味
(
あをみ
)
の
甲斐絹
(
かひき
)
で、
成程
(
なるほど
)
濃
(
こ
)
い
紫
(
むらさき
)
の
縞
(
しま
)
があつたので、
恰
(
あだか
)
も
既
(
すで
)
に
盤石
(
ばんじやく
)
の
其
(
そ
)
の
双六
(
すごろく
)
に
対向
(
さしむか
)
ひに
成
(
な
)
つた
気
(
き
)
がして、
夫婦
(
ふうふ
)
は
顔
(
かほ
)
を
見合
(
みあ
)
はせて、
思
(
おも
)
はず
微笑
(
ほゝえ
)
んだ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“盤石”の意味
《名詞》
盤石(ばんじゃく、ばんせき)
大きな岩石。
非常に堅固で安定していること。
(出典:Wiktionary)
盤
常用漢字
中学
部首:⽫
15画
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
“盤石”で始まる語句
盤石座