)” の例文
旧字:
且つその狂か、か、いずれ常識無き阿房あほうなるを聞きたれば、驚ける気色も無くて、行水に乱鬢みだれびんの毛を鏡に対して撫附なでつけいたりけり。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
仏教では、自分の内部、および外界に在る三毒(とんしん)が、これらの不平、不安、失望、恨み等……の悩みを惹き起すことを見破っております。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
これよりは騒ぐことはなけれど、精神の作用はほとんど全く廃して、そのなること赤児あかごのごとくなり。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そして今や、政権威令も、おん手にあつめて、こうあることは、その善悪、凡非凡は、ともかく、上下貴賤きせん、人間自然のじょうは、変りのないものとるほかはない。
仏が寺門屋下に鴿はと蛇猪を画いてどんしんを表せよと教え(『根本説一切有部毘奈耶』三四)、その他蛇を瞋恚しんいの標識とせる事多きは、右の擬自殺の体を見たるがその主なる一因だろう
もとむることはせずとそれ平生へいぜいことばなるもの盡未來じんみらいこの不和ふわなかけるはずなし數代すだいつゞきし兩家りやうけのよしみ一朝いつてうにしてやさんこと先祖せんぞ遺旨ゐしにもたがふことなりひとともわらはんとも
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
んぞや一ひて
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
や、愚や、狂に近い性格的欠点をも多分に持っている英雄として、人間的なおもしろさは、遥かに、孔明以上なものがある曹操も、後世久しく人の敬仰けいぎょうをうくることにおいては、到底
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
答うる声も震えながら、「何がなし一件じゃ、これなりこれなり。」と、握拳にぎりこぶしを鼻の上にぞかさねたる、乞食僧の人物や、これをいわむよりはたまた狂と言むより、もっとも魔たるに適するなり。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これよりは騒ぐことはなけれど、精神の作用はほとんど全く廃して、そのなること赤児の如くなり。医に見せしに、過劇なる心労にて急に起りし「パラノイア」といふやまひなれば、治癒の見込なしといふ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
世に生きとし生ける雑多な人間——どん、お天気、軽薄、付焼刃つけやきば、いかなる凡才にせよ、何かの役に立たないという者はなく、何か一面の特性をもたないという者はないけれど
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二妹は一はけい、一はであつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
東西南北四門のうちの一門だけには、人間的な愚も見せ、も示し、時にはぼんやりも露呈している。彼をめぐる諸侯は、その一方の門から近づいて彼に親しみ彼に甘え彼と結ぶのであった。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)