町醫まちい)” の例文
新字:町医
なかで、内安堂寺町うちあんだうじまち町醫まちい中田玄竹なかだげんちくだけが、ひどくつて、但馬守たじまのかみこゝろ玄竹げんちくまるあたまなければ、けつしてうごくことがなくなつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
かうぶるに及んでは僞りてのがるゝみちなくかざつておほべきの理なくされば大岡越前守殿の裁許さいきよあづかりし者其善惡そのぜんあく邪正じやせいわかたざるなしじつ賢奉行けんぶぎやうとやいつつべし仰々そも/\村井長庵といふは麹町かうぢまち三丁目に町醫まちいと成つて世を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
江戸えどからあたらしく町奉行まちぶぎやうとして來任らいにんしてから丁度ちやうど五ヶげつるもの、くもの、しやくさはることだらけのなかに、町醫まちい中田玄竹なかだげんちく水道すゐだうみづ産湯うぶゆ使つかはない人間にんげんとして
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
以て奉願上ねがひあげたてまつり候一赤坂傳馬町長助店道十郎後家光奉申上候さんぬる寶永七年八月廿八日拂曉ふつげうしばふだつじに於て麹町三丁目町醫まちい村井長庵弟十兵衞國元くにもとへ出立仕候せつ人手ひとでかゝり相果候其場そのばに私しをつと道十郎所持印付しるしつきかさすて有之候より道十郎へ御疑念ごぎねん相掛あひかゝり候哉其節の御月番中山出雲守樣御奉行所へ夫道十郎儀病中びやうちう御召捕おめしとりに相成入牢じゆらうおほせ付けられ候處御吟味中牢死仕つり死骸の儀は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
玄竹げんちく町醫まちいであるけれども、つと京都きやうとはうまはして、嵯峨御所さがごしよ御抱おかゝへの資格しかくり、醫道修業いだうしゆげふめにつかはすといふ書付かきつけに、御所ごしよいんわつたのをつてゐるから
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)