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爲樣
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しやう
ふりがな文庫
“
爲樣
(
しやう
)” の例文
新字:
為様
『暑いでせう外は。
先刻
(
さつき
)
から眠くなつて/\
爲樣
(
しやう
)
のないところだつたの。』と富江は椅子を
薦
(
すゝ
)
める。年下の弟でも
遇
(
あし
)
らふ樣な素振りだ。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『
爲樣
(
しやう
)
のねえ坊ッちやまだ。男の癖に女中の部屋などに來るものぢやねえよ。早くあッちへ行つて寐ねえと、そら酷いから。』
反古
(旧字旧仮名)
/
小山内薫
(著)
「
中根
(
なかね
)
だな、
相變
(
あひかは
)
らず
爲樣
(
しやう
)
のない
奴
(
やつ
)
だ‥‥」と、
私
(
わたし
)
は
銃身
(
じうしん
)
で
突
(
つ
)
き
上
(
あ
)
げられた
左
(
ひだり
)
の
頬
(
ほほ
)
を
抑
(
おさ
)
へながら、
忌々
(
いまいま
)
しさに
舌打
(
したう
)
ちした。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
藤本
(
ふぢもと
)
は
來年
(
らいねん
)
學校
(
がくかう
)
を
卒業
(
そつげう
)
してから
行
(
ゆ
)
くのだと
聞
(
き
)
いたが、
何
(
ど
)
うして
其樣
(
そんな
)
に
早
(
はや
)
く
成
(
な
)
つたらう、
爲樣
(
しやう
)
のない
野郎
(
やらう
)
だと
舌打
(
したうち
)
しながら
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
水の
泡
(
あわ
)
と成ましたと語るに一座の者共夫は
何
(
どう
)
か
詮議
(
せんぎ
)
の
爲樣
(
しやう
)
は無事哉と云ば九助はイヱ夫に就て御話が御座ります
天道
(
てんだう
)
と云者は
爭
(
あらそ
)
はれぬもので
正直
(
しやうぢき
)
の
頭
(
かうべ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
「それは
濟
(
す
)
みませんでしたのね。
私
(
わたし
)
はまた
此樣
(
こん
)
な天氣で氣が
欝々
(
うつ/\
)
して
爲樣
(
しやう
)
が無かツたもんですから、それで。」と何か
氣怯
(
きおそれ
)
のする
躰
(
てい
)
で
悸々
(
おど/\
)
しながらいふ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「
解
(
わか
)
らんね。要するにお前の顏は
紅
(
あか
)
い、俺の顏は青い。それだから
何
(
ど
)
うにも
爲樣
(
しやう
)
のないことになつてゐる。」
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
主個の
老人
(
らうじん
)
押禁
(
おしとゞ
)
め彌生と言ど未だ寒きに
冷酒
(
れいしゆ
)
は
身體
(
からだ
)
の
毒
(
どく
)
なればツイ
温
(
あたゝ
)
めて差上んと娘に
吩咐
(
いひつけ
)
温めさせ料理は
御持參
(
ごぢさん
)
なされたれば此方で
馳走
(
ちそう
)
の
爲樣
(
しやう
)
もなし責て
新漬
(
しんづけ
)
の
香物
(
かうのもの
)
なりともと言へば娘は
心得
(
こゝろえ
)
て出して與ふる
饗應振
(
もてなしぶり
)
此方は主個に
酒盞
(
さかづき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
爲樣
(
しやう
)
があらうが有るまいが、それは
私
(
わたし
)
の知ツたことぢやない! といふやうな顏をして、
近子
(
ちかこ
)
はぷうと
膨
(
ふく
)
れてゐた。そして
軈
(
やが
)
て
所天
(
をつと
)
の
傍
(
そば
)
を離れて、
椽側
(
えんがは
)
を
彼方
(
あつち
)
此方
(
こつち
)
と歩き始めた。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
自分は急に悲しくなツて、「僕、家へ歸りたくツて
爲樣
(
しやう
)
が無いんです。」
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
爲
部首:⽖
12画
樣
部首:⽊
15画
“爲”で始まる語句
爲
爲方
爲事
爲難
爲合
爲替
爲出
爲替相場
爲來
爲給