波斯ペルシヤ)” の例文
それにしても、この客間サロンの美しさは何うでしょう、飾電灯シャンデリアや英国製の絨毯や、波斯ペルシヤの壁掛けの華やかさに驚いたわけではありません。
既に印度いんどかすめて、デリヒを取り、波斯ペルシヤを襲い、土耳古トルコを征し、心ひそかに支那しなうかがい、四百余州を席巻して、大元たいげんの遺業を復せんとするあり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
波斯ペルシヤで亭主に死別しにわかれたばかしの、新しい未亡人ごけさんを訪ねると、屹度きつと棚の上に大事さうに瓶が置いてあるのが目につく。
やがてみのころよ。——就中なかんづくみなみ納戸なんど濡縁ぬれえん籬際かきぎはには、見事みごと巴旦杏はたんきやうがあつて、おほきなひ、いろといひ、えんなる波斯ペルシヤをんな爛熟らんじゆくした裸身らしんごとくにかをつてつた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
又この詩集にはロマンチツクな気分が溢れて居る。それは氏の気質を表はした特異なロマンチツクで、たとへばゴブラン織か、波斯ペルシヤの厚い壁掛でも見る様な感じであつた。
明治詩壇の回顧 (新字旧仮名) / 三木露風(著)
若しあの絹のやうに光る深紅色が余り傷んでゐなかつたら、君あれを記念に取つて置いてくれ給へ。あの冷やかな、鈍い色と、品の好い波斯ペルシヤの模様とを君は好いてゐたのだから。
不可説 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
表面上波斯ペルシヤの古代宗教思想の継承でゞもあつたかの如く見えてゐるにも拘らず、内実はそれよりも、ずつと余計に、仏教思想と深い縁類関係を有つて居ることを知らなければならぬ。
印度インド人と一口に云つてもヒンヅ、タメル、マホメダン、波斯ペルシヤ人、錫崙セイロン土人其他そのた種種いろいろわかれて居る。彼等の間で富んだ者と云へばすぐに一億円以上の財産をつた者を意味する程富豪が多い。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
吐谷渾かつて波斯ペルシヤ馬を得、放ちて海に入れ、因って驄駒を生み、能く日に千里を行く、世に伝う青海驄はこれなり〉、『隋書』煬帝ようだい紀、〈大業五年、馬牧を青海渚中に置き、以て竜種を求め
いろいろの波斯ペルシヤのきれを切りはめて丘に掛けたる初夏の畑
註釈与謝野寛全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
朱のなまめくくり波斯ペルシヤ模様の美くしさ
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
すなわ使つかいを発して兵を徴し、百八十万を得、まさに発せんとしたりと。西暦千三百九十八年は、タメルラン西部波斯ペルシヤを征したりしが、そのふゆ明の太祖及び埃及エジプト王の死を知りたりとなり
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
少し大袈裟に言つたら十二頭の駱駝らくだの背に積み分けてもいゝ程嵩高かさだかな書物で、福田博士は波斯ペルシヤ王ゼミイルの御殿へ、人間の歴史を献上に出かけてゆく学者の一にんではあるまいかと思つた。
波斯ペルシヤの布の花模様
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
波斯ペルシヤ絨氈じゆたん
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
生れてなりしかば、にくむ者チムールレンク(Timurlenk)と呼ぶ。レンクはの義の波斯ペルシヤ語なり。タメルランの称これによって起る。人となり雄毅ゆうき、兵を用いまつりごとすをくす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
むかし韃靼だつたん人と波斯ペルシヤ人とが幾年もにわたつて大戦争をしたことがあつた。