時計どけい)” の例文
ちょうど、このとき、ちゃだんすのうえにあったざまし時計どけいが、「チョット、チョット。」といって、よっちゃんをあたまうえびました。
時計とよっちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのあいだにどこまでも意地の悪い霧はいつかほのぼのと晴れかかりました。僕はパンをかじりながら、ちょっと腕時計どけいをのぞいてみました。時刻はもう一時二十分過ぎです。
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
さて銀側ぎんがは懷中くわいちう時計どけいは、散策さんさくさいはなさず、くだんおび卷着まきつけてあるのだから、とき自分じぶんにもあきらかであらう、さき郵便局いうびんきよくまへとほつたのが六時ろくじ三十分さんじつぷんで、かへみち通懸とほりかゝつたのが
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
なぜなら、ちちははが、いえったはじめのころは、まだいまのおおきな柱時計はしらどけいもなくて、このおき時計どけいただ一つがたよりだったからでした。
時計と窓の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
主人しゅじん時計とけいちさってしまってから、わずか二日ふつかばかりのうちに、ちちは、日本製にっぽんせいあたらしいざまし時計どけいってきてくれました。
時計と窓の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ざまし時計どけいおとが、カタ、コト、カタ、コトとたなのうえきざんでいるおとがするばかりで、あたりはしんとしずまっていました。
月夜と眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このとき、おかあさんは、ちゃだんすのうえにあった、ざまし時計どけいしながら、「あのながはりが、ぐるりとまわったらお菓子かしをあげましょうね。」
時計とよっちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるとき、あかちゃんは、だれもそばにいなかったとき、ちゃだんすにつかまってちながら、たなのうえっている、めざまし時計どけいをながめました。
はてしなき世界 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それは、ふくろうの時計どけいで、びょうきざむごとに、ふくろうの眼球めだましろくなったり、くろくなったりしたのです。
角笛吹く子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしまれるまえから、このおき時計どけいは、いえにあったので、それだけ、したしみぶかいかんがするのであります。
時計と窓の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
よっちゃんは、ぱっちりしたうえけますと、ちゃだんすのうえにのせてあった、ざまし時計どけいが、いつものまるかおをして、にこにこわらっているのでありました。
時計とよっちゃん (新字新仮名) / 小川未明(著)
おばあさんは、この眼鏡めがねをかけてみました。そして、あちらのざまし時計どけい数字すうじや、こよみなどをんでみましたが、一、一がはっきりとわかるのでした。
月夜と眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おばあさんは、かけていた眼鏡めがねを、またはずしました。それをたなのうえざまし時計どけいのそばにのせて、もう時刻じこくもだいぶおそいからやすもうと、仕事しごとかたづけにかかりました。
月夜と眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
一つのおもしろい時計どけい目立めだっていました。
角笛吹く子 (新字新仮名) / 小川未明(著)