打上うちあ)” の例文
すでに一せき右舷うげんより左舷さげんに、の一せき左舷さげんより右舷うげんに、甲板かんぱんかたむき、なみ打上うちあげて、おどろくる海賊かいぞくどもは、大砲たいほう小銃せうじう諸共もろともに、雪崩なだれごとうみつ。
と、うみいだあとを、ぶる/\ふるへるなみのやうなたゝみうへに、をとこだかをんなだか、二人ふたりばかり打上うちあげられたていで、くろつて突伏つゝぷした真中まんなかに、手酌てじやくでチビリ/\つて亭主ていしゆが、むつくりあたまげて
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なみ江丸えまるさへ無事ぶじであつたら、わたくしうまかぢをとつて、ぐに日本につぽんまでおくつてあげるのだが、此前このまへ大嵐おほあらしばんに、とうとういそ打上うちあげられて、めちや/\になつて仕舞しまつたから
實見じつけんはしませんが、御覽ごらんとうり、海面かいめんから餘程よほどたかいあの屏風岩べうぶいわ尖頭せんとうにも、海草かいさう打上うちあげられたほどですから、秘密造船所ひみつざうせんじよ内部ないぶ無論むろん海潮かいてう浸入しんにうのために、大損害だいそんがいかうむつたことでせう