“海潮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かいてう20.0%
うしお20.0%
うみしお20.0%
うみじほ20.0%
かいちょう20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
實見じつけんはしませんが、御覽ごらんとうり、海面かいめんから餘程よほどたかいあの屏風岩べうぶいわ尖頭せんとうにも、海草かいさう打上うちあげられたほどですから、秘密造船所ひみつざうせんじよ内部ないぶ無論むろん海潮かいてう浸入しんにうのために、大損害だいそんがいかうむつたことでせう
口につけると塩気があるから、海潮うしおがさすのであろう。その川裾かわすそのたよりなく草に隠れるにつけて、明神の手水洗みたらしにかけた献燈の発句には、これを霞川、と書いてあるが、俗に呼んで湯川と云う。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まもなく、海潮うみしおけむるかなたの沖に長崎がた呉服船ごふくぶね紅帆船こうはんせんの影らしいのが、だんだん近く見えはじめる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
踴れる胸は海潮うみじほの湧きつ流れつ鳴るごとく
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
も帆もかじも、茫然と、水夫かこの手から忘れられているまに、船は、怖ろしい暗礁あんしょうからつき出されて、目印山めじるしやま水尾木みおつくしを沖へ離れ、果てなき黒い海潮かいちょうふなばたを叩かれていた。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)