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恥辱
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はじ
ふりがな文庫
“
恥辱
(
はじ
)” の例文
もし間違って王様の御気に入らないような事があると、これ位
恥辱
(
はじ
)
な事はないからと云って、両親は
容易
(
たやす
)
く承知致しませんでした。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
勿論
(
もちろん
)
、一流のお客さんたちは、評判になった
妓
(
こ
)
の顔も知らないとあっては
恥辱
(
はじ
)
とばかりに、なんでもかんでも呼んで来いということになる。
モルガンお雪
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「おまえさんの
壮年
(
とし
)
で、
独身
(
ひとりみ
)
で、情婦がないなんて、ほんとに
男子
(
おとこ
)
の
恥辱
(
はじ
)
だよ。私が似合わしいのを一人世話してあげようか」
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この気の毒なレエヌさんをにらみつけて、立ちはだかっていた、自分のすさまじいようすを
恥辱
(
はじ
)
と
慙愧
(
ざんき
)
の感情で思いかえす。
キャラコさん:05 鴎
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
私の長家から縄付きに成って引かれる者が有っては家主の
恥辱
(
はじ
)
だが、なに彼の娘はお前を大切にして親孝行な子だから
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
それを柳沢がまた他の者に笑い話しにするこそ好くないことだ。私は自身の
恥辱
(
はじ
)
になることをこそいえ、決して他人の迷惑になることをいやあしない
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
もしもちとなり破壊れでもしたら
同職
(
なかま
)
の
恥辱
(
はじ
)
知合いの面汚し、
汝
(
うぬ
)
はそれでも生きて居らりょうかと、とても再び
鉄槌
(
かなづち
)
も
手斧
(
ちょうな
)
も握ることのできぬほど引っ
叱
(
しか
)
って
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
目は烈しい嫉妬の為に光り輝やいて、蒼ざめた御顔色の底には、
苦痛
(
くるしみ
)
とも、
憤怒
(
いかり
)
とも、
恥辱
(
はじ
)
とも、
悲哀
(
かなしみ
)
とも、
譬
(
たと
)
えようのない御心持が例の——御持前の笑に包まれておりました。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
盲目的にあなたの
意志
(
みこころ
)
を行った人々の
恥辱
(
はじ
)
でございます、デヤドラの死よりもなお恐るべきは、美の大なる
奇観
(
ふしぎ
)
と
神秘
(
なぞ
)
が滅びたことでございます、神々は呼んでおられます……コノールよ
ウスナの家
(新字新仮名)
/
フィオナ・マクラウド
(著)
恋、惑、そして
恥辱
(
はじ
)
、夢にも
現
(
うつつ
)
にもこの苦悩は彼より離れない。
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
(
恥辱
(
はじ
)
の恥辱、生きてはいられぬ!)
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
何だか、
唐突
(
だしぬけ
)
に謎見たような事だけれど、それが今夜の事の
抑々
(
そもそも
)
というのだから、
恥辱
(
はじ
)
も忘れて話すんだがね……
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「いや、そうじゃないの。……それも矢張り学生は学生なの。……それもなか/\出来ることは出来る人なの……」低い声で独り
恥辱
(
はじ
)
を弁解するように言った。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
主名は申されません、
主家
(
しゅか
)
の
恥辱
(
はじ
)
に相成る事、どのようなお尋ねがあっても主人の名前は申されません、
仮令
(
たとい
)
身体が砕けましょうとも、骨が折れましても主名を
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
女の差し出たことをいうとただ一口に云わるるか知らねど、正直
律義
(
りちぎ
)
もほどのあるもの、親方様があれほどに云うて下さる異見について一緒にしたとて
恥辱
(
はじ
)
にはなるまいに
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
その影響は又、小父さんなぞの汗を流して奮闘している世界に対して妙に自分を力のないものとしたばかりでなく、世間に
迂
(
うと
)
いということが
恥辱
(
はじ
)
ではなくて
反
(
かえ
)
って手柄かなんぞのようにさえ思わせた。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
長「
私
(
わし
)
は決して云わんよ、云やア自ら
恥辱
(
はじ
)
を流布するんだから云いませんが、あゝ……誠に
愧入
(
はじい
)
った、此の通り汗が出ます、面目次第もない、
何卒
(
どうぞ
)
堪忍して下さい」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と軽くは云えど深く嘲ける
語
(
ことば
)
に十兵衛も快よからず、のっそりでも
恥辱
(
はじ
)
は知っております、と底力味ある
楔
(
くさび
)
を打てば、なかなか見事な一言じゃ、忘れぬように
記臆
(
おぼ
)
えていようと
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
多一やい、皆への
馳走
(
ちそう
)
に猿を舞わいて見せてくれ。
恥辱
(
はじ
)
ではない。
汝
(
わり
)
ゃ、
丁稚
(
でっち
)
から飛上って、今夜から、大阪の旦那の一
人
(
にん
)
。
旧
(
むかし
)
を忘れぬためという……取立てた主人の
訓戒
(
いましめ
)
と思え。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
万一此の事が将軍家の
上聞
(
じょうぶん
)
に達すれば、此の上もない御当家のお
恥辱
(
はじ
)
になるゆえ、事
穏便
(
おんびん
)
が宜しいと理解をいたした、こりゃ最早
何
(
ど
)
の
様
(
よう
)
に陳じても
遁
(
のが
)
れる道はないから
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私
(
わし
)
が止めた、いやそれは宜しくない、一人を殺すは何でもない、
况
(
まし
)
て事を荒立る時には殿様のお
眼識違
(
めがねちが
)
いになりお
恥辱
(
はじ
)
である、また死去致した渡邊織江の
越度
(
おちど
)
にも相成る事
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何
(
ど
)
ういたして、天下のお役人様、殊に御名奉行と承り承知致して居ります、
甚
(
はなはだ
)
恐れ多い事で、決して嘲弄は致しませんが、主名を申すと
主
(
しゅう
)
の
恥辱
(
はじ
)
に相成るから申し上げられんと云うので
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
山口屋善右衞門さんという立派な
家
(
うち
)
だから、廿や三十の目腐れ
金
(
がね
)
を貰って
帰
(
けえ
)
ったと云っちゃア
盗人仲間
(
ぬすっとなかま
)
へ
恥辱
(
はじ
)
だ、さアどうか突出して下せい、
私
(
わっち
)
が突出されゝばお前さんには遺恨はねえが
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
場数ふんでまいった
蓮葉者
(
はすッぱもの
)
でございましたなら、我が身の
恥辱
(
はじ
)
はおし包んで……
私
(
わし
)
は一旦極めた殿御にお別れ申すからは二度と再び男に
見
(
まみ
)
えぬ所存で…これこの通り仏に誓う世捨人になりました
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“恥辱”の意味
《名詞》
恥 辱(ちじょく)
恥。辱しめ。不名誉なこと。
(出典:Wiktionary)
恥
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
辱
常用漢字
中学
部首:⾠
10画
“恥辱”で始まる語句
恥辱日