“居(え)” の例文
俺(お)らにこんで爺樣(ぢさま)が代(でえ)の借金(しやくきん)拔(ぬ)けねえで居(え)んだからそれせえなけりや泣(な)かねえでも畢(を)へんだよ、そんだがそれでばかり動(いご)き取(と)れねえな
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
『ア、家(え)に居(え)だのでヤなかつたけな。』と言つて、ムクリと身起した。それでもまだ得心がいかぬといつた樣に周圍(あたり)を見𢌞してゐたが
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
私(わし)も慌(あわ)てゝな庭の物置の中へ隠れまして、薪の間に身を潜めて居りますると、庄吉め本堂の縁(いん)の下へ逃げて這込んで見ると、先に一人隠れて居(え)る奴が
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「居(え)だつたよ。」それからお文がさう云つた。
防雪林 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
『ア、家(え)に居(え)だのでヤなかつたけな。』と言つて、ムクリと身を起した。それでもまだ得心がいかぬといつた様に周囲(あたり)を見廻してゐたが
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「お内儀(かみ)さん等(ら)何(なん)にも心配(しんぺえ)なんざ無(な)くつて晴々(せい/\)として居(え)んでござんせうね」お品(しな)はつく/″\といつたことがある。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
手を放さぬで居(え)たから、先に這入(はえ)った奴と一緒に引ずり出されて来る、庄吉は直(すぐ)に縛られてしまい
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「吉村の勝居(え)たか?」ときいた。
防雪林 (旧字旧仮名) / 小林多喜二(著)
「そんぢやよかつた、土方(どかた)なんちや碌(ろく)な奴等(やつら)は居(え)ねえつていふからどうしたかと思(おも)つてな」お品(しな)は首(くび)を擡(もた)げた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
先づ赤門、『恁麽(こんな)學校にも教師(せんせ)ア居(え)べすか?』とお定は囁(さゝ)やいたが、『居るのす。』と答へたお八重はツンと濟してゐた。不忍の池では海の樣だと思つた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
林「いかんたって私(わし)には居(え)られませんよ、旦那様、頭へ疵(けず)が出来(でけ)ました、こんなに殴(にや)して何うにも斯うにも、其様(そん)な薄穢い田舎者(えなかもの)は否(えや)だよッて、突然(いきなり)烟管で殴しました」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
先づ赤門、『恁麽(こんたな)学校にも教師(せんせ)ア居(え)べすか?』とお定は囁やいたが、『居(え)るのす。』と答へたお八重はツンと済してゐた。不忍の池では海の様だと思つた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
私がぐずぐずしてると直(すぐ)に捕(つか)まります、捕まって打叩(ぶちはた)きされて見れば、庄吉は知らぬでも私は貴方(あんた)が楽しんで居(え)る事は知って居(え)るから、義理は済まぬと思いながらも打(ぶ)たれては痛いから
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
『伴れて行くともす。今朝誰も居ねえ時聞いて見たば、伴れてつても可(え)えつて居(え)たもの。』
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『伴れて行くともす。今朝誰も居ねえ時聞いて見たば、伴れてつても可(え)えつて居(え)たもの。』
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『何家(どこ)のがんこだ!』『狂人(ばか)のよ、繁のよ。』『アノ高沼の繁(しげる)狂人(ばか)のが?』『ウム然(さう)よ、高沼の狂人のよ。』『ホー。』『今朝の新聞にも書かさつて居(え)だずでヤ、繁ア死んで好(え)エごとしたつて。』『ホー。』
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)