實物じつぶつ)” の例文
新字:実物
それをこれほど寫生的しやせいてきくには、實物じつぶつによつて寫生しやせいしたのでなければならぬといふことなどが、だん/\わかつてたのみでなく
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
手本てほんもとにして生意氣なまいきにも實物じつぶつ寫生しやせいこゝろみ、さいは自分じぶんたくから一丁ばかりはなれた桑園くはゞたけなか借馬屋しやくばやがあるので、幾度いくたびとなく其處そこうまやかよつた。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
二種の帽子ばうしの形状は右にべたる通りなるが、實物じつぶつ搆造かうざうは果して如何なりしかは未だ考定の材料ざいれうを有せず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
實物じつぶつぬから、勿論もちろん斷定だんてい出來できぬが、たる徳利とくりといふのは、加瀬かせ彌生式やよひしきのと同形どうけい同類どうるゐではなかつたらうか。
さてその秘密ひみつ如何いかなるものにや、このはたゞちかひをはつて、詳密つまびらかなることは、明日めうにちその秘密ひみつひそめられたる塲所ばしよおいて、實物じつぶつついて、明白めいはくしめさるゝとのことこの其儘そのまゝ寢床ねどこよこたはつたが
この部屋へやには、たゞいまはなしした人間にんげんうま埴輪はにわ實物じつぶつはじめ、いままでに發見はつけんされた面白おもしろ埴輪はにわ模型もけいなどが陳列ちんれつしてありますから、よく御覽ごらんになつて、今後こんご古墳こふん調しらべるとき
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
土噐どきの形状紋樣もんように至つては多言たげんを要せず、實物じつぶつを見たる人はさらなり、第七回の挿圖さしづのみを見たる人も、未開みかいの人民が如何にしてく迄に美事みごとなるものを作り出せしかと意外いぐわいの感をいだくならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
考古學こうこがくのおはなしをするめには、どうしても實物じつぶつをおせするか、せめて寫眞しやしんをおにかけなくてはよくわかりかねます。それで、このほんにもわりあひにたくさんれてきました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)