“妻(づま)” の例文
次手(ついで)に云うと、この歌の一つ前に、「あしひきの山椿(やまつばき)咲く八峰(やつを)越え鹿(しし)待つ君が斎(いは)ひ妻(づま)かも」(巻七・一二六二)というのがある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
さむき日をひねもすくりやにおりたちてわれに飯(いひ)はますわれの老(お)い妻(づま)十一月十八日
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
十歳(とを)ばかりの頃(ころ)までは相應(さうおう)に惡戯(いたづら)もつよく、女(をんな)にしてはと亡(な)き母親(はゝおや)に眉根(まゆね)を寄(よ)せさして、ほころびの小言(こごと)も十分(ぶん)に聞(き)きし物(もの)なり、今(いま)の母(はゝ)は父親(てゝおや)が上役(うわやく)なりし人(ひと)の隱(かく)し妻(づま)とやらお妾(めかけ)とやら
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いしけいしけ 吾(あ)が愛(は)し妻(づま)に いしき遇はむかも一八。 (歌謠番號六〇)
唯吉(たゞきち)が雇(やと)つておく、お媼(ば)さんの説(せつ)では、何(ど)うも人(ひと)の妾(めかけ)、かくし妻(づま)であらうと云(い)つた……其(それ)が引越(ひつこ)して來(き)た當時(たうじ)、女主人(をんなあるじ)と云(い)ふにつけて、其(そ)の庭(には)の片隅(かたすみ)に植(う)わつた一本(ひともと)の柳(やなぎ)の樹(き)、これが散(ち)ると屋根(やね)
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
人にそひて樒(しきみ)ささぐるこもり妻(づま)母なる君を御墓(みはか)に泣きぬ
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
はしきやし美くし妻(づま)の
晶子詩篇全集拾遺 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)